【エルサレム18日共同】
サウジアラビアのアブドラ皇太子が、ヨルダン川西岸とガザからイスラエルが全面撤退すれば、アラブ諸国がイスラエルと外交関係を樹立するとの提案を準備していたことが、18日までに明らかになった。
パレスチナ自治政府のアラファト議長は同日、「和平への努力を後押しするものだ」と歓迎の意向を表明。アリカット地方行政相も、1991年のマドリード中東和平会議以降「最も重要な進展だ」と評価した。
17日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、アブドラ皇太子は3月下旬のアラブ首脳会議に向けて同提案に関する演説を準備していたが、イスラエルが自治区への攻撃を強化したため、思いとどまったという。
イスラエルのギシン首相報道官はAP通信に、提案が実際に行われていないため公式には論評できないとしながらも「実際に提案されれば、(中東)地域の和平に寄与するだろう」と述べた。