【エルサレム19日=久保健一】
パレスチナ自治区ガザからの情報によると、ガザ南部のユダヤ人入植地グシュカティフ近くで18日夜、パレスチナ人2人組が、イスラエル軍兵士に護衛された入植者の車列を襲撃、入植者1人と兵士2人を射殺した。犯人の1人は所持していた爆薬で自爆死、もう1人は逃走した。
また、ヨルダン川西岸の入植地マアレアドミム近くで18日夕起きた自爆テロは、車内から出てきたパレスチナ人が、遠隔操作で車内に積んであった爆薬を爆破させたことが分かった。
イスラエル放送によると、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ系の武装組織「アルアクサ殉教者旅団」が同日夜、両事件に関して個別に犯行声明を出した。
一方、自治区からの報道では、イスラエル軍は19日未明、西岸ラマッラ郊外とガザ地区南部ラファのパレスチナ自治警察施設をF16戦闘機で報復空爆した。ラファの空爆では自治警官2人が負傷した。
また、AFP通信によると、イスラエル軍特殊部隊は同日未明、西岸の自治区ナブルス近くの難民キャンプに侵入、パレスチナ人2人を射殺し、6人を負傷させた。
パレスチナ過激派によるものとみられるテロは未遂も含めると16日以来計6件となり、一斉蜂起(ほうき)の様相を呈し始めている。
(2月19日14:29)