02/18 00:06 警官、兵士ら132人死亡 ネパール反政府組織が襲 外信67
【カトマンズ17日共同】ネパール内務省と国防省は十七日、反
政府組織ネパール共産党毛沢東主義派の武装組織が十六日夜から十
七日にかけて同国中西部アチャン地区を襲撃、警官や軍兵士ら計百
二十七人が死亡したと発表した。
またサルラヒ地区での襲撃で警官四人と毛派一人が死亡。二日間
の死者は少なくとも計百三十二人に上り、昨年十一月二十六日に同
国が非常事態を宣言して以来、最大の死者数を出す襲撃事件となっ
た。
発表では、毛派はカトマンズの西約三百五十キロのアチャン地区
の中心都市マンガルセンの地方政府施設や近郊の空港を一斉に襲撃
。初めに約十棟の建物に放火し、複数の施設を襲った。
政府施設などでは警官四十九人、地方政府高官と情報機関幹部夫
婦ら民間人五人が殺害された。また空港で兵士四十八人、警官二十
二人を殺害。毛派の三人の遺体も見つかった。
現地は毛派側の支配下にあり、通信が遮断され、現場に急行した
政府軍のヘリコプターも着地に手間取り、被害確認が遅れた。
毛派は王制打倒などを目指し一九九六年から武装闘争を展開。警
察施設などへの攻撃を繰り返し、これまでに治安当局や同派、一般
市民ら約三千人が死亡。昨年八月に和平交渉が行われたが、毛派が
憲法改正などを主張して譲らず決裂、武装闘争が激化している。
毛派は現在、西部などの山間部を中心に同国の三分の一を実質支
配しているとの情報もあり、政府は軍を全面動員し掃討作戦を続け
ている。
(了) 020218 0006
[2002-02-18-00:06]