【ロンドン17日共同】
17日付の英日曜紙サンデー・タイムズによると、ベルギー当局はこのほど、同国やアラブ首長国連邦を拠点に空輸会社を経営していた旧ソ連空軍将校ビクトル・バウト容疑者(35)を、ウサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダに大量の武器を密輸していた最大の「死の商人」とみて通貨偽造容疑で逮捕状を取り、国際手配した。
同紙によると、バウト容疑者は旧東欧諸国の破産した工場から調達した武器・弾薬や青酸カリなどの有毒物質を、国連制裁を無視してアルカイダに密輸。対価として麻薬などを受け取り、約3000万ポンド(約58億円)を荒稼ぎしていた。
同容疑者は1995年ごろ、ルワンダなどアフリカの戦地にダイヤモンドと引き換えに武器を売って富を築いた。アフガニスタンでは当初、反タリバンの「北部同盟」に武器を売っていたが、96年タリバンに乗り換えた。