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何か日本がテロリスト国家みたいで、気味が悪いです(笑)。 投稿者 スローカーブ今中 日時 2002 年 2 月 16 日 11:50:31:

今本です。HPにも転載させていただいている、ジャーナリズム研究科の高木理子氏からの集会参加報告です。非常に緻密な分析が白眉です。それにしても、こんな言説がまかり通るようじゃ、何か日本がテロリスト国家みたいで、気味が悪いです(笑)。完全に思考停止と言うか「思い込み」原理主義者がこの国にいかに多いか、ということを考える際に、役に立ちます。

(以下、転載)
例のサヨク「討論集会」に誘われたと先便に書きましたが、同時に『皆殺し戦争をとめろ!』というパンフレットをもらいました。発行元は「報復戦争に反対する会」、昨年11月4日に東京で行われた集会の発言集です。読んでみると、「絶対平和教」のカルト言説にも幾つかのパターンがあるようです。
 この団体のHPに集会のレポートがあるので、暇と興味のある方はどうぞ。
 http://www.interq.or.jp/leo/action/11-4-repo.htm
@短絡型
 弓削達(東京大学・フェリス女学院大学名誉教授)(「報復戦争に反対する会」共同代表)
 九月一一日、ニューヨークに対するいわゆる「同時多発テロ」が起こりましてから、世界は新しい危機の時代に入ったといわなければならないと思います。 一般論でいえば「テロ」は確かに「悪」であります。けれどもそのことを決める基準は「テロ攻撃」をこれまでたびたび受けてきているアメリカが非の打ちどころのない正義の国家であったかどうか、ということでありましょう。 現在この地球上で唯一のヘゲモニーを握っているアメリカ。このアメリカに酷似したものが、紀元前1世紀から紀元後2世紀におけるローマであり、パクス・ローマーナと呼ばれる「平和の時代」でありました。ローマ人のタキトスという歴史家は、『アプリコラ』という歴史書において「全人類のうち、彼らローマ人だけが世界の財貨を求めるとともに熱情をもって世界の窮乏を欲している」「彼らは破壊と殺戮を、略奪を偽って支配と呼んでいる。荒涼たる世界を造り上げたときそれを誤魔化して平和と名づけている」と書いております。今日では「ローマの平和」はローマの世界支配そのものである、ということは知れ渡っております。現代の「パクス・アメリカーナ」も同じようにアメリカの世界支配である、といわねばなりません。 私は声を大にして要求いたします。<即時全面停戦を! この地球上における永遠の平和を! 日本国憲法の絶対平和主義を!>を声を大にして叫び、これが世界の原則になることを要求します。 

(コメント)
 デファクト・スタンダードと「世界支配」を混同した結果、反グローバリズムが反米に直結、ついてにローマ帝国が「アメリカ帝国主義」に直結という、思考回路ショートしまくり。その結果、テロ犠牲者の死を「処刑」として肯定してしまっていることに気がつかない。

A八つ当たり型
 森井眞(元明治学院大学学長、同会共同代表)
 ブッシュは、「国連憲章」を破ってこの戦争をはじめた。私がこのことで本当に許しがたいと思うのは、こういう条約に反しているからという法律論ではありません。一九二八年の「不戦条約」ができるまでにどれほどの犠牲がはらわれ、どれほどの努力が積み重なったのか。さらに、この「不戦」を謳った「国連憲章」ができるまでにはどんなに多くの犠牲が払われて、そこにどんなに多くの人々の願い・思いがこめられていたのか。人間は本当に努力を積み重ねてここまできたんですね。けれども、もちろん「国連憲章」はまだ不完全なんです。これは改められなければ、そして本当に戦争が行われないように変えなければならない。それなのに、ブッシュは今ここまで続いた「国連憲章」をブチ壊してしまった。ニューヨークにある国連ビルをぶち壊したのなら、これは世界中の人々が喝采するでしょうけれども。これを私は、絶対に許せない。
 そして私が一番許しがたいのは日本の小泉純一郎です。二〇〇〇万をこすアジアの隣人、三一〇万人を超える同胞の犠牲。そして限りない悲しみ。その犠牲の上に「憲法」をつくりました。それを小泉は平気で無視して、忠犬が主人に尻尾を振るようにブッシュのご機嫌をうかがってブッシュの後についていこうとしています。私どもは、これは絶対に許してはいけない。誰よりもこの無謀な戦争をとめなければならない責任のある日本が、その後についていこうとして、そして平気で「憲法」を無視して戦争がいつ始まってもおかしくないような体制をつくりはじめている。これに対して怒りをこめてわれわれは反対していこうと思います。どうぞご賛同願いたい。

(コメント)
 「憲法を無視して、忠犬の如くブッシュに追随する小泉首相」は日本の国内問題であって、米国の軍事行動の是非とは別問題のはず。「小泉憎けりゃブッシュまで憎い」にしか見えない。これも一種のナショナリズムでは?

B戦争絶対放棄型
 土屋公献(弁護士・元日弁連会長、同会共同代表)
 報復ということを中心にものを考えたら、この世界は絶対に平和を保てない。個人の場合も、国家の場合も、正しい法の手続きを守ることなしに、平和は実現できない。国連憲章では、武力で報復することが禁止されている。日本には、戦争放棄を宣言した日本国憲法がある。小泉政権が軽率にもアメリカの大統領に盲従して参戦に踏み切ったのは憲法違反である。
 平和な時代に「戦争放棄」と言うのは、誰でも平気で言える。いざ、というときには戦争してもいいというのでは、戦争放棄にはならない。市民とか民衆は、群集心理を挑発され、熱狂してしまうところがある。勇気を持って、報復戦争反対、日本の参戦反対の声を出すことによって、挑発・煽動による民衆の熱狂をさまし、みんなが平和への道を進むことが大事だ。再び数十年前の愚を繰り返してはいけない。

(コメント)
 これはまだしも論理として成立している。憲法九条墨守ではなく、「より過激な平和主義」へと道を開くものでしょう。また、「国家権力によらない安全保障」として、例えば加藤朗氏の提唱した「常設地球警察軍」とも矛盾しないと思います。短いメッセージだから舌足らずではあるが、議論の土俵に乗ることのできる言説です。 ところが、参加者には(どの程度の割合かは不明だが)国連の存在意義を認めなかったり、「法の裁き」にも反対したりといった時代錯誤の連中が多い。土屋氏はこのことを知った上で共同代表になってるんでしょうか? 法律家があんな無法者たちの代表やってていいのかなあ…?

C支離滅裂型
 池田龍雄(画家、同会共同代表)
 アメリカ・ブッシュ政権は、テロへの報復戦と称し、アフガニスタンの地に容赦なく爆弾の雨を降らして人々を無差別に殺傷し、無数の難民をつくり出し、その上で、特殊部隊と称す暗殺集団を送り込んで、陰険な殺戮を始めた。これは「戦争」の名を借りたもう一つのテロでなくて何であろう! 血を血で洗っても血は落ちない。 日本は、世界に誇るべき折角の平和憲法を捩じ曲げ、新しく法律まででっちあげて、アメリカのその国家的テロリズムを、ここぞとばかり支援しようとしている。これはまさしく、みずから「主体的に」新たなテロに加担する道ではないか。 今こそ声を大にして叫ばなければならない。 政府よ・小泉よ、われら国民が汝に委ねた大切なその権限を乱用して、再び国民が、手を汚し傷つくことになるような道を開くな!と。たとえ道が開けられても、われらは断じてその道を行かないから!と。

(コメント)
 論外。

Dテロリスト礼賛型
 加藤力(ストップ改憲全国ネット2001、同集会実行委員会)
 (前略) そして三つ目には、反戦平和運動の現状をめぐって、いまみたようなことが参戦法案が国会で粛々と通ってしまっている。十月十三日の集会では社民党議員の方が「今の国会は緊張を欠いている」と危機感を持って報告しておられた。これも、私たちの反対運動がまだまだ弱いからだと思います。こういう現状を覆せるように反戦平和運動を作り直す必要があります。その場合に、反対運動の内部から「テロは犯罪だから国連で制裁するべきだ」と声高に主張するというのはどうでしょうか。共産党の不和さん志位さんは言います。「米軍ではなく国連の制裁であれば警察活動だ」だから「軍事的措置もありうる」と。しかしこれは米・英の侵略戦争を、他の軍隊も加われと尻押しするに等しい言辞ではないでしょうか。
 そもそも「テロ」「テロ」といいますが、いま起きているイスラム諸国の<ジハード>は、私たち先進資本主義諸国の労働者・人民・市民が、米・欧諸国や日本の国家テロを全く止めることができていないという、先進国の平和運動の不甲斐なさを告発するものとして、私たちは受け止めるべきではないでしょうか。もちろん、かの<ジハード>においては、先進諸国で反戦平和の闘いがつくりだされていないことをもって、欧米日の労働者や勤労階層の人々への呼びかけをあらかじめ閉ざしてしまっている。欧米の権力者も労働者もすべてひっくるめてキリスト教者とみなし、<イスラム教対キリスト教>という宗教的対立として問題をくくってしまっている。そういう意味において、あの<ジハード>には限界がある。しかしながら、そういう限界があったとしても、先進諸国において私たちがアメリカの暴虐を止めることができていないことを告発しているものとして、私たちはかの<ジハード>の意味を受けとめ、ともに反戦平和運動を全世界的に作っていく必要があると思うのです。
 反戦平和運動に孕まれている弱点を克服し、いまこそ反戦運動を強く前進させようではありませんか。

(コメント)
 共産主義による「世界同時革命」の夢破れし後、21世紀は「世界同時イスラム革命」の夢でも見るんでしょうか。「宗教対立」を煽っている元凶は、こいつらじゃないか!

「2・17討論交流集会」のチラシによると、
「 米ブッシュ政権は戦術核兵器に匹敵する最新兵器を雨あられとブチ込むことで、ついにタリバン政権を崩壊に追い込みました。しかし年が明けたいまも連日のように空爆を続行し、飢えと寒さに瀕するアフガニスタンの民衆を殺りくしつづけています。そればかりか、「テロリストをかばい支持する国家には罰を下す」と言い放ち、イラク・スーダンなどイスラム圏諸国へと戦火を拡大しようとしています。いえ、既に「アルカイダに関係するテロ組織の壊滅のため」と称してソマリア近海やフィリピンに米軍を差し向けています。」(以下略)

だそうです。「討論集会」では例の「悪の枢軸」発言が問題になるのでしょうが、彼らが北朝鮮に対してどんな態度をとるのか、見ものです。「宗教対立」の枠組を維持したい彼らは、イラクとイランだけに言及して北朝鮮は知らぬふりを決めこむんでしょうか?
 

> アフガニスタン再建にむけて援助をしたほうがよほどよいのに。。。。
>
 そういうのは気に入らないようです。だいたい、彼らは国連を「米国の傀儡」と認識していますから、既存の「国際秩序」そのものも、「国際強調」による行動も否定する。弓削達氏・土屋公献氏は「ルールを尊重すべき」と認識している分まだまともで、 他の連中の発言はもっとひどい。「うんざり」ついでにサワリを引用します。(順不同)

1 現実および「現実的方策」の徹底拒絶
 曳地さん(津田塾大学学生自治会委員長)
 (前略) 学生の意見の中には、「始まってしまった戦争は止められないから、反対というよりも難民支援が現実的なんじゃないか」という声があります。けれどもそれをどうやってやるのか。「難民」といってもお金や体力・気力がないと「難民」にさえなれないのです。そもそも、長年アフガニスタンで難民救援行ってきたペシャワール会の中村さんは、難民を救援するというならまずもってアメリカの空爆をなんとしても止めさせるべきだ、とおっしゃっておられました。たしかに、空爆で新たな難民が生み出されているにもかかわらず、これを認めた上で空爆が生み出す難民を救おう、というのはおかしいと思います。
 ところで、社民党の土井さんたちは「日本は武力行使ではなく難民救援などの人道支援を」と政府に要望しています。でも国会では、小泉首相から「日本だけ何も貢献しないのでは世界から孤立する」と一喝されて何も反論できませんでした。「テロ根絶」のための「国際貢献」の必要性は認めてしまって、そのやりかたについてだけ「人道支援で」と注文をつけても、「難民救援のために自衛隊を出すんだ」と政府に言われたら反論できないのは当然ではないでしょうか。(後略)

2 ヒーロー/メシア待望に基づく、「国際秩序」の否定
 佐藤さん(出版産業ではたらく労働者)
 …(前略)…そこで憲法会議事務局長川村さんが「どんな理由があっても、許されないのがテロだ」「そのテロを根絶するために、アメリカの報復戦争はテロ根絶にならない。だから国連中心に法の裁きで解決していかなければならない」といっていました。この川村さんにちょっとした質問がぶつけられました。「韓国の人は伊東博文を暗殺した安重根という人をテロリストとは言わない。国民的英雄といっています、これについてはどうなんですか。そしてアメリカがアフガンで行っていることが国家テロではないんでしょうか」と。その質問に彼はオロオロとして応えることができなかったんですよ。なんか、ここに川村さんの主張の本質みたいなものが出ているんじゃないかと思いました。 (後略)

3 アナクロ的大衆運動信奉に基づく、「国際秩序」否定
 早田さん(早稲田大学学生)
 最近クラスでアンケートを取ると、約7割の学生が空爆には反対しているんです。けれども、そのような学生でも「空爆も参戦も反対だが、九月十一日の事件は許せない。野中広務さんに期待している」と書いています。テレビや新聞の影響で、自然と「テロの解決方法は何か」と考えてしまい、誰かに何とかしてもらおうと、自民党に期待してしまっているんです。
 そう思っていたところへ先日、早稲田で日本共産党の青年組織である民青同盟の人たちが「ピースウォーク」という取り組みをおこないましたので、行ってみました。そうしたら、参加してびっくり。そこでは「テロをなくせ!」ということしか言われない。来ていた学芸大学自治会委員長と話をすると、「軍事制裁」でも「国連のもとで話し合って決めたことなら良いんじゃないですか」というんですよ。
 でも、これは共産党の指導部の不破さん、志位さんたちの意見が相当おかしくなっているからだと思うんです。先日彼らは「一部の国による軍事攻撃から国連を中心にした経済制裁、それでもだめなら軍事的制裁をとるべきこと」を手紙で各国政府に提案しましたよね。私はびっくりしました。現に空爆をやっている張本人であるブッシュやブレアなども含む各国権力者に対して先のような提案をおこなってしまうというのは、どうしたことか。これはおそらく、彼ら不破さんたち自身が九月十一日にイスラムの青年が行ったアメリカの暴虐に対する体当たりの抵抗を「世界の秩序を乱すもの」と感覚しているのではないでしょうか。でもそれは、反戦の運動を続ける者に対する大きな裏切りだと思います。平和運動の指導部がこれでは、せっかく空爆はひどいことだと思っている学生でも、「国連のもとで何とかできないか」とか「野党よりも自民党の野中の方が何とかしてくれるんじゃないか」と傍観してすませてしまうのは当然です。 もちろん、共産党を支持している学生にも今回の不破さんの主張には疑問を持っている人はたくさんいます。そういう学生たちと連帯しながら、米英軍によるアフガン空爆と日本の参戦を阻止する声を学内からさらに大きく創り出すために、いっそうがんばる決意です。
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 さらに、この連中がアフガニスタンへ「復興支援」に行ったとしても、うま
くいく筈がないでしょう。次の「何が何でも絶対反米!」言説をお読みあれ。
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 大村恵美子(東京バッハ合唱団主宰者)
  (前略)
 九月十一日のあの日ですけれども、テレビを見たときには「窮鼠猫を噛む」の図だと思いました。今後アメリカがどんなひどい仕返しをするのかな、とそら恐ろしくなりました。アメリカはいま、ともかく狂気が圧倒しています。その後新聞とか雑誌の投書欄では、アメリカや日本の子供もね、「殺されたから殺しにいく」となったら向こうと同じになっちゃうじゃないか、それはよくないという声が随分あります。人間の尊厳というんですか、大事な生き方じゃないかと思うんです。
 それでかたや「世界の警察官」を気取っていたアメリカなんですが、とにかく思い知らせてやろう、生殺与奪は自分たちの方にある、っていうかんじで、他人の国だろうがとにかく雨あられとミサイルを打ち込んでいます。「報復ではない」といっても報復ですよ、これ。…(中略)… 私は、とにかく徹底的に武器をとりあげます。紛争地ではとにかくアメリカやソ連がいろんな人たちが置いていったものでもって紛争が起きているんです。日本のやることは、この武器を取り締まる警察官になること。そのために信望を勝ち得るような国になること、これが早道です。(後略)
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 「世界の警察官」はアメリカではだめで日本なら良いとは、なんとも勝手な話ではありませんか。しかも、やろうとするのは豊臣秀吉の刀狩りと同じ。それも「武器を出しなさい」と言えばみんな素直に従うと思っているのだから、おめでたいことこの上ない。
 なお、「真珠湾」の連想が正しかったことを示す言説もありました。
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 信太正道(戦争屋にだまされない厭戦庶民の会代表)
 私は、ニュース映画でツインタワーを見て「ざまを見ろ!」と思った。その気持ちはいまだに変わりません。「自爆テロ」と言われるけれども、私にいわせりゃ「殉教者」なんですね。私は神風特攻隊員だったけれども、あんな偉い気持ちにはとってもなってなかった。われわれの仲間全員含めて。 …(中略)…(アフガニスタンの人々)何十万人が死を迎えようとしている。それでわれわれは何ができるか。私たちは『厭戦庶民の会』の会報の売上げ十七万八一〇〇円を、アフガンで活動している中村哲さんに送ります。それから反戦平和運動を新しく創らなくちゃいかん。どういうふうにつくりかえるか。厭戦運動に切り替える。この厭戦が広がったならば、空母を持とうが機動艦隊を持とうが有事立法ができようが、厭戦が二割に広がれば絶対に戦争はできない。皆さん厭戦運動を理解してください。よろしくお願いします。


http://lp.jiyu.net/antiterrornet.htm

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