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【ラマラ(ヨルダン川西岸・パレスチナ自治区)小倉孝保】エルサレム中心街で27日発生した女性による自爆テロ事件で、自爆テロ犯とみられるパレスチナ赤新月社職員、ワファ・イドリスさん(28)の母ワシフィアさん(62)が30日、ラマラの難民キャンプで毎日新聞の取材に応じた。ワシフィアさんは「イスラエル軍に攻撃される子供たちを世話しているうちに、娘は思いつめるようになったのだと思う」と話した。
ワシフィアさんや家族の話によると、イドリスさんは27日朝、普段通り、赤新月社のボランティア活動に参加するため自宅を出た。その時、おいやめいにキャンディを配りながら、「体に気を付けて」と話しかけたという。
その後、翌日になっても帰宅しないため心配していたところ、30日早朝になってパレスチナ治安当局者が訪れ「娘さんが自爆テロで死亡した」と告げられた。イドリスさんは連絡のないまま、外泊したことはなかったため、家族は自爆死したと確信したという。
イドリスさんは2年前から赤新月社の活動に参加し、インティファーダ(抵抗闘争)で負傷したパレスチナ人の手当てをしていた。自身も00年10月と昨年11月に、けが人の運搬をしていたところ、イスラエル軍の銃撃を受け、ひざと手を負傷した。
ワシフィアさんは「娘は、今日も子供が血を流しているのを見たとか、目の前でパレスチナ人が殺されたというような話をよくした。思いつめていたのかもしれない」と涙をぬぐった。
さらに、ワシフィアさんは「パレスチナ人が自爆したといったニュースをみると、娘は『私も自爆死するかもしれないわよ』と笑って言ったことがあった。冗談だと思っていた」と振り返った。また、「悲しいが、娘は殉教者になったのだと思う」と自分に言い聞かせるように話した。
葬儀は31日に難民キャンプ内で予定されている。(毎日新聞)
[1月31日13時11分更新]