【ロンドン14日共同】
14日付の英紙ガーディアンは米国筋や外交筋の話として、米国防総省と中央情報局(CIA)がイラクのフセイン大統領打倒を目標とする攻撃の準備を既に開始したと報じた。5月に予想される国連査察問題での対立が作戦開始のきっかけになる可能性があるという。
同紙によると、ブッシュ政権の有力閣僚らによる1月後半の会合で、イラク封じ込めは失敗に終わったとしてフセイン政権打倒に積極手段を取る方針で合意。ブッシュ大統領の手元に数日前、公然、非公然両面の戦争計画書が届けられた。
国防総省は20万人の兵力で主にクウェートから侵攻する案を基本に、特殊部隊による秘密作戦をより活用することも検討。CIAはイラク北部のクルド人やクウェートにいるシーア派勢力に武器を与えて訓練する方針で、既に着手している可能性もあるという。
米国は中東の同盟国にイラク攻撃を決めたことを既に伝えており、同盟国側は戦争が不可避だとあきらめているという。