サッチャー元英首相(76)が11日付のニューヨーク・タイムズ紙に「超大国への助言」と題して寄稿、イラク、イラン、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の3カ国をまとめて「悪の枢軸」と呼んだブッシュ米大統領の対決姿勢を熱烈に支持した。特にイラクのフセイン大統領については「唯一重要な問題は、彼を片づけるかどうかではなく、いつ、いかにしてだ」と言い切っている。
英国内では過去の人となった観があるサッチャー氏だが、「鉄の女」の血はなお騒ぐようだ。
サッチャー元首相は、90年8月、イラクがクウェートに侵攻したとき、態度を決めかねていた父親のブッシュ大統領(当時)を激励、出兵へと決意させたことで有名だ。今回も、「悪の枢軸」発言に欧州諸国が「世界を二分する単純主義」などと批判を浴びせる中で、助太刀に駆けつけた形だ。寄稿では「西側は、ならず者体制と戦う決意を強め、防備を固めねばならない。喜ぶべきは、それに必要な指導力を持つ大統領が米国にいることだ」と絶賛した。(22:06)