02/11 14:56 部隊撤退の履行が試金石 北部の民族衝突で新政権 外信31
【カブール11日共同】アフガニスタン北部のマザリシャリフ一
帯で武力衝突を続けてきたウズベク人主体のドスタム国防次官派と
、タジク人主体のラバニ元大統領派による双方の部隊撤退合意の履
行の行方が新政権運営の試金石として注目を集めている。新政権は
内紛で崩壊するとの懸念が指摘されているためだ。
両派の代表は十日、仲介に入ったハザラ人を主体とする勢力の代
表を加えた三者会談を実施。部隊撤退の合意を一歩進め、マザリシ
ャリフ市内での武器携行を原則禁止し、新たな武器流入を阻止する
ため、市内を囲む「検問所の環」を設けることで一致した。
このほか六百人規模の治安部隊創設でも合意しており、実現すれ
ば、民族間の衝突拡大の危険性が指摘されていた同市を中心とする
バルフ州で、三民族が共同運営する治安活動が始まることになる。
十日の協議に参加した国防次官派の代表は、市内からの武装勢力
撤収の期限となっている「今後三日間が極めて重要」と指摘。しか
し、市内の武装解除履行、維持に当たる治安部隊の民族構成比では
、なお一致しておらず、合意履行の行方はまだまだ流動的だ。
アフガンでは一月末、東部パクティア州でも地元勢力同士の衝突
で五十人以上が死亡するなど、民族、各勢力間の衝突、対立が顕在
化し始めており、一九八九年の旧ソ連軍撤退直後に始まった軍閥間
の紛争による政権崩壊の再来が強く懸念されている。
(了) 020211 1456
[2002-02-11-14:56]