イラクのアハマド外相は9日、国連のアナン事務総長に書簡を送り、国連が法律的および道義的責任を負い、適切な措置を講じて米英の戦闘機によるイラク領空の侵犯、イラク民間施設に対する爆撃を制止させるよう要求し、次のように述べた。
米英の戦闘機が断続的にイラクの衛生、教育、宗教などの民間施設を空爆することは、テロ行動だけでなく、イラクの内政にたいする粗暴の干渉である。イラクは決して米英の一方的に決定した「飛行禁止区域」を認めない。
1991年に米英がイラク南北両地域に「飛行禁止区域」を設置して以来、米英戦闘機の爆撃により1476人の市民が死亡し、1320人が負傷し、イラクに巨大な財産的損失をもたらした。
米英の空爆は国際社会の一致した譴責を受けているが、米英両国は自らの意見を頑なに通し、国連憲章および国連の関係する決議の精神を顧みず、依然としてイラクを爆撃している。米英の侵略行為は国連の信用を損なうばかりか、国連の平和維持能力に対する疑問すら生じせしめる。国際平和維持の問題において国連はダブルスタンダードを採るべきではない。