【テヘラン10日=久保哲也】
イラン指導部の反米姿勢が、11日の革命記念日を期して盛り上がってきた。これまで対米関係改善を模索してきた改革派のハタミ大統領が9日、「根拠のない言葉や誤った表現、侮辱に関して、国民は(11日に)独立と国家の威信に忠実であることを示すだろう」と語り、「悪の枢軸」を国際世論に訴えるブッシュ米政権への怒りをあらわにしたほか、最高指導者ハメネイ師も10日、「11日は決定的な重要性を持つ。疑うべくもなく、国民は積極的に(集会などに)参加し、敵の口を封じるだろう」と国民を鼓舞した。
ブッシュ米大統領が先月末の一般教書演説でイランなどを名指しで「悪の枢軸」と批判したことで、イランの反米世論はにわかに高まっている。記念式典でのハタミ大統領の演説も、例年になく反米色の強いものとなることが予想される。
(2月10日22:48)