【エルサレム7日=当間敏雄】
イスラエル軍は6日、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ナブルス近郊でイスラム原理主義組織ハマスが開発したロケット弾「カッサム2号」8発を発射装置、弾薬4キロなどとともに押収した。軍は西岸に近いイスラエル北部の都市を攻撃する計画だったと見ている。
ハマスは約3か月前から射程約2キロの旧型「カッサム1号」を自治区ガザからユダヤ人入植地やイスラエル領内に撃ち込んでいるが、射程10キロ以上と見られる新型「同2号」の存在確認は初めて。ナブルスで製作され、トラックに隠して西岸ジェニンに搬送される途中だったという。
一方、ナブルス東方の入植地ハムラで6日夜起きた銃撃事件のイスラエル側死者は、入植者の女性(50)と娘(11)、イスラエル兵(33)の3人で、射殺された犯人のパレスチナ人1人と合わせ死者は4人だったことが7日分かった。死者は当初、イスラエル側4人、犯人1人と伝えられていた。イスラエル軍が6日深夜実施したナブルスの自治政府施設に対する報復空爆による負傷者はパレスチナ警官ら11人にのぼった。自治区ガザ南部ラファでは6日午後、16歳のパレスチナ人少年がイスラエル兵に撃たれて死亡した。
(2月7日21:49)