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02/07 16:03 国際支援得られず方針転換 アチェ独立派が自治協議 外信72
共同
インドネシア・アチェ特別州の独立派武装組織「自由アチェ運動
」（ＧＡＭ）が政府との自治拡大協議を受け入れた。ユーゴスラビ
ア・コソボ自治州の独立運動のような国際支援が得られない現状か
ら、従来の独立要求一本やりの方針を転換したといえるが、和平の
展望は依然不透明だ。
インドネシアのメガワティ大統領のアチェ軍事作戦と、国際戦犯
法廷に起訴されているミロシェビッチ・ユーゴ前大統領がコソボで
行った作戦は、意外なほど似通っている。両政権とも、少数民族の
「分離主義者」に対し武力を行使、住民虐殺事件も引き起こした。
人権団体などによると、コソボでは、一九九九年の北大西洋条約
機構（ＮＡＴＯ）のユーゴ空爆以前に約三千人が犠牲になった。ア
チェの犠牲者は八九年以降三千五百人以上、昨年だけで千人を超え
ている。
アルバニア民族の武装組織「コソボ解放軍」と、アチェ民族のＧ
ＡＭは、それぞれ中央政府の「人権侵害」を止めるための国際介入
を呼び掛けたが、国際社会の対応は対照的だ。
コソボ紛争では欧米諸国が主導し対ユーゴ経済制裁を次々に発動
、ＮＡＴＯ空爆によって、ユーゴ軍をコソボから追い出した。
一方、アチェ紛争では主要国は「人権状況に最大限配慮を」とし
ながらも、「インドネシアの領土の一体性を支持する」（小泉純一
郎首相）と、国軍の作戦を事実上黙認。重要投資先インドネシアの
現状維持を重視する姿勢は明白だ。
さらに米国が東南アジアのイスラム原理主義勢力への「対テロ戦
争」を検討していることも、敬けんなイスラム教徒の多いアチェ独
立派には逆風だ。原理主義とは一線を画する民族主義組織のＧＡＭ
へも警戒の目が向けられ始めたからだ。
この中で、国軍は先月二十二日、ＧＡＭのシャフィ最高司令官を
殺害した。
国軍は旧スハルト独裁政権下の九二年に東ティモール独立派ゲリ
ラを指導していたグスマン氏を逮捕したが、殺さなかった。独立派
に対し、メガワティ政権はスハルト政権以上に強硬な姿勢で、ＧＡ
Ｍは生き残りのため、妥協や時間稼ぎを迫られた。
州都バンダアチェ地域のアブ・ソフィヤンＧＡＭ司令官（４０）
は「われわれは攻撃を自制している。インドネシア兵一人を殺せば
、住民三人が（報復で）殺されるからだ。ＧＡＭは一歩後退すると
き、常に十歩前進する計画だ」と強調。ＧＡＭ政治部門活動家は、
独立の是非を問う住民投票を、自治交渉での対置要求とする可能性
を示唆した。アチェ人のハズバラ元人権相は、ＧＡＭを政党として
総選挙に参加させるべきだと主張している。（バンダアチェ共同＝
米元文秋）
（了） ０２０２０７ １６０３
[2002-02-07-16:03]
02/07 16:37 対独立派作戦続行を決定 外信79
【ジャカルタ７日共同】インドネシア政府は七日、アチェ特別州
の独立派ゲリラ「自由アチェ運動」（ＧＡＭ）の制圧作戦を発令し
た大統領通達の期限を六カ月延長することを閣議決定した。
作戦を含む包括的対策は昨年四月にワヒド前政権が大統領通達で
発令、メガワティ政権が一度延長し、今月十一日に期限が切れるこ
とになっていた。
国軍・警察を有力支持基盤とするメガワティ政権は、ＧＡＭ司令
官射殺や、独立の是非を問う住民投票を求める活動家の取り締まり
などの強硬策を続け、独立派住民に自治権拡大での妥協を迫ってい
る。
（了） ０２０２０７ １６３６
[2002-02-07-16:37]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。