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01/30 16:25 麻薬流通量は逆に増加傾向 アフガンで各国は連携を 外信89
共同
国際麻薬市場の大半を占めるアフガニスタン産麻薬をめぐるビジ
ネスが、再び活性化の兆しを見せている。一九九九年まで国際刑事
警察機構(ICPO)ロシア事務所長として、麻薬取り締まりの陣
頭指揮を執ってきたウラジーミル・オフチンスキー氏に、今後の問
題点を聞いた。(モスクワ共同=及川仁)
―アフガン空爆、タリバン政権崩壊後、麻薬をめぐる状況はどう
変わったか
「アフガンからの麻薬流通量は逆に増加している。アフガンでは
北部同盟も麻薬取引をしていた。米ロ双方の機関の調べでは、北部
同盟側での麻薬生産、流通量は過去二年間で倍増している。加えて
米軍による空爆で農業インフラが甚大な被害を受け、それに代わっ
てケシが栽培されるようになった」
―アフガン産麻薬の持ち出しルートは
「ロシアの国境警備局長官は最近、麻薬密輸をめぐる状況が改善
せず、アフガンとタジキスタンとの国境周辺が切迫していると述べ
た。特に密輸が拡大しているのは、国境警備態勢が非常に手薄なト
ルクメニスタンとの国境だ。膨大な量の麻薬がこのルートで隊商や
、ヘリコプターによって搬入されている」
―アフガン産麻薬の顧客は
「主な顧客はユーゴスラビア・コソボ自治州のアルバニア系武装
勢力。同勢力はアフガン産麻薬取引で得た資金で、セルビアからの
分離独立闘争のための兵器購入に充ててきた」
―どんな対策が必要か
「米国がいくら力で麻薬栽培を撲滅しようとしても、逆にこれに
抵抗するゲリラ戦が始まるだろう。アフガン人はまさに麻薬で生活
しており、゛麻薬経済体制″となっている。緊密な国際的な連携が
なければ何もできない」
「国連主導の下でカブールに麻薬撲滅のための国際機関を設置、
周辺の中央アジア諸国に、暗視装置などの機材のほか、国境監視所
のようなインフラ改善に向けた国際的支援をする必要がある。ケシ
栽培に代わる農業や雇用創出のため全力を尽くすことも必要だ」
ウラジーミル・オフチンスキー氏 1976年にロシア・シベリ
アのオムスク警察大学卒業後、内務省入り。92―97年までクリ
コフ内相などの補佐官。97年から2年半、国際刑事警察機構(I
CPO)ロシア事務所所長を務めたほか、モスクワ法学アカデミー
教授として犯罪学を講義。モスクワ生まれ、47歳。
(了) 020130 1625
[2002-01-30-16:25]