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「 FBIは9.11以前に警告を受けていた」
米国で裁判中のモロッコ系のアルカイダ・メンバー、
ザカリアス・ムサウィ(33)被告は、9.11の事件以前に逮捕されており、あの事件に直接には関わりがないのですが、その裁判の中で、FBIが、事件が起こることをその前から警告されていながら、対応しようとしなかったことが明らかになっています。
以下は、米国の世界社会主義者ウェブ・サービス(WSWS)の報道と、
http://www.wsws.org/articles/2002/jan2002/mous-j05.shtml
The strange case of Zacarias Moussaoui: FBI refused to investigate man charged in September 11 attacks
12月22日のニューヨークタイムズの記事にもとづいています。
TODAY'S HEADLINES
The New York Times on the Web
Saturday, December 22, 2001
Flight School Warned F.B.I. of Suspicions
http://www.nytimes.com/2001/12/22/national/22PILO.html?todaysheadlines
ザカリアス・ムサウィ被告は昨年9月11日以前に、ミネソタ州の航空技術学校パンナム・インターナショナル・フライト・アカデミーに入った。フランス語の話せる教師との会話を拒んだり、基本的な飛行機操縦法を知らないのに商業用で最大の機種であるジャンボジェットの操縦を覚えたがったりするという、奇妙な生徒だったので、怪しんだ学校の教師と校長がFBIに通報した。ところが、FBIは、再三再四の電話に消極的な対応しかしなかった。
8月26日になって、フランスの諜報機関から、ムサウィという人物はアル・カイダとつながりがあるという警告もFBIに入り、地元のFBIでは、ムサウィの家のコンピュータのハードディスクを捜査する令状を申請した。ところがワシントンのFBI本部がこれを却下したため、捜査ができなかった。
以上の情報は、アカデミーが11月になって数人の連邦議会議員に通報し、それを受けた一人、ジェームズ・オバースター下院議院(民主・ミネソタ・下院運輸委員会)が公にしたものですが、議員によれば、航空学校教師はFBIに「燃料を積んだボーイグ747が爆弾に使われる」という表現で警告したとのことです。
ほかの議員の情報でも、同アカデミーのアリゾナ校に英語のほとんど喋れないエジプト人の生徒が来たので、航空局に通報したこともあるというのですが、この生徒はのちに、ペンタゴンに突っ込んだ飛行機に乗っていた一人であると公表された人物です。
事件後FBIは、事件以前には事件の起こりそうな様子を通報されたことはないと、記者会見で断言し、それが信じられていたのですが、12月22日のニュヨークタイムズの報道は、これとまっこうから矛盾します。
ムサウィの弁護人は、裁判所のあるヴァージニア州アレクサンドリアが、ペンタゴンに近いため、陪審員の判断が公平でなくなる恐れがあるとして、管轄区の変更を申請しましたが、却下されました。
WSWSの記事によると、ムサウィは、離陸の方法も覚えようとしないくせに、ハイジャックの仕方を知ろうとする生徒だったとありますが、こんなことがあるのでしょうか?
これは、最初にこの件を報じたミネアポリス・スタートビューンという、Yahoo探しても出てこない地方紙が誇張した表現をしたのかもしれません。
しかし「燃料をつんだボーイング747・・」という表現が出てきたことを考えると、あるいは、そういうエキセントリックな様子もあったのかと思います。