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| ★阿修羅♪ 戦争８ ★阿修羅♪ |
01/26 16:15 高値期待し増えるケシ栽培 アヘン採取期の三角地帯 外信74
共同
急斜面に白や薄紫色のケシの花が広がっていた。タイ北部の山岳
地帯は今、ケシから採れるアヘンの採取期を迎えている。世界の七
割のアヘンを生産したアフガニスタンへの空爆がアヘンやヘロイン
の供給不足を招いたとされる中、アヘン生産の急増が懸念される主
要産地「黄金の三角地帯」を訪れた。
「手慣れた者なら一日で小さな缶詰一つの量を採る」。タイ北部
チェンライからミャンマー国境付近の山中にタイ軍のヘリコプター
で降りると、国境警備隊員がケシの果実に付けた傷からにじみ出た
黒い粘土状の固まりを削り取りながら話した。これを乾燥させれば
アヘンだ。
一ヘクタールで採れるアヘンの量はせいぜい約十二キロで、一キ
ロ三万バーツ（約九万円）前後で取引される。アフガン空爆に伴い
アヘン相場が高騰することを期待し「ケシ栽培が最近増えている」
（麻薬取締官）という。
薬物統制委員会のティラパット事務局次長も「アフガンに代わり
、黄金の三角地帯が世界最大のアヘン生産地となり、生産量は昨年
の千トンから今年は二千五百―三千トンに急増する恐れがある」と
懸念する。
タイ政府によると、アヘンから精製したヘロインは黄金の三角地
帯からミャンマーを経由、海路でアジア太平洋地域に運ばれるか、
陸路で中国やインド、ベトナムに運ばれる。政府当局者は「アジア
太平洋に流れる東南アジア産ヘロインと、中央アジアから欧州へ流
れるアフガン産とは市場が異なる。空爆がアジア市場に影響を与え
ても一時的だろう」と分析した。
ケシ畑は、腰の高さほどの茂みに隠れた小道を通り抜けた入り組
んだ谷地にあった。バナナの木などの熱帯雨林を切り開いた斜面に
点在、合わせると計五ヘクタールになる。親指大からゴルフボール
ほどの大きさのケシの実が無数に並んでいる。栽培していたのは少
数山岳民族アカ人という。
軍兵士や警察官が棒でケシの茎をなぎ払ったが、ある政府当局者
は「ケシ栽培に必要な水分が土中に残っているかどうかを調べるた
めトウモロコシも植えてある。根こそぎにしても、また戻ってくる
だろう」とつぶやいた。ケシは年三回、場所を変えて植えられてお
り、当局とのいたちごっこは終わらない。
「平地で栽培するアフガンのアヘンは、ここの四倍の採取率。ア
フガン各地では落ち込んだ生産を取り戻そうと急ピッチでアヘン採
取が行われており、供給不足は早晩解消される」。現場に同行した
ドイツの麻薬専門家ディルクセン氏はこう話した。（チェンライ共
同＝田辺宏）
（了） ０２０１２６ １６１５
[2002-01-26-16:15]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。