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神奈川県藤沢市の市立小学校が昨年12月、日本赤軍最高幹部、重信房子被告(56)=殺人未遂罪などで公判中=の長女メイさん(28)を講師に招いて授業を行ったところ、イスラエル大使館が「パレスチナ問題に触れたのははなはだ遺憾」などとして同小校長(57)あてに抗議と回答を求める書簡を送ったことが23日、分かった。
同小などによると、この授業は、家庭科担当の男性教諭(56)が「総合的な学習」の時間を使い、担当するクラスの児童に世界の料理を学ばせようと企画。教諭は昨年4月、知人のパーティーで知り合ったメイさんにアラブ地方の料理を紹介してもらうことを思い付き、依頼したという。
授業は12月15日に行われ、その際、講師の名前だけが紹介された。パレスチナとイスラエルの紛争地域のスライドを児童に見せながら平和について話したあと、アラブ料理の作り方を約10人の保護者を交えて紹介した。
イスラエル大使館は「保護者などからの連絡でこの事実を知った」という。独自に調査した結果として、書簡の中で、授業で戦車に石を投げる子供のスライドを使ったことに触れ「(このスライドで)イスラエル軍の犠牲になったことを説明すれば、一方に偏した露骨な政治メッセージになる」などと主張。また、「パレスチナの歴史をアメリカのインディアンに例えたことは非常な偏向で歴史的事実のわい曲、当事者を愚弄する間違った教え方」と指摘している。
これに対し、同小の校長(57)は「担任から事前に相談を受け、思想、政治、宗教の話はしないと本人と約束させた。私も授業を聴いたが、偏向は一切なかった」と説明したうえで、「イスラエルとパレスチナの紛争が激しくなっていた時期にこのような授業を行ったことについては、配慮が足りずご迷惑をおかけした」と話している。
メイさんの後見人、大谷恭子弁護士は「メイさんとは今、連絡が取れない」としたうえで、「彼女はパレスチナ人とのハーフで、自らのアイデンティティーに従い、起きている事実を伝えようとしただけではないか。事実を伝えるのが偏向というのはおかしい」と話している。(毎日新聞)
[1月24日9時21分更新]