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(回答先: 東南アジア、麻薬供給でアフガン抜いて世界一に 黄金の三角地帯 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 1 月 23 日 18:49:18)
01/23 16:58 「新たな戦いの始まり」 アフガン、麻薬対策 外信67
共同
二十年以上続いた戦乱の時代に国内各派が麻薬を資金源としたた
め、アヘン生産で世界市場の七割を占めるほどの麻薬産地となった
アフガニスタン。その麻薬ビジネスは、タリバン政権末期に下火と
なったが、再び活発化の兆しを見せており「麻薬撲滅への新たな戦
いの始まり」(国連薬物統制計画ベルナール・フラヒ氏)の時を迎
えている。
アフガニスタンとイランに接するパキスタンのバルチスタン州。
今月八日、治安当局が十二頭のラクダの隊列を調べようとして、数
時間の銃撃戦となった。一人が死亡、当局は五人を逮捕、約六百五
十キロの高純度ヘロインと約二百五十キロのモルヒネを押収した。
その後の調べでアフガニスタンで精製され、同国南部ヘルマンド
州から運ばれたことが分かった。高純度ヘロインの一度の押収量と
しては世界最高という。
タリバン政権は二○○○年七月、アヘンやヘロインの原料となる
ケシ栽培を禁止。国内のアヘン生産量は一九九九年の約四千五百ト
ンから○一年には約百八十五トンまでに減った。
しかしフラヒ氏によると、タリバンは麻薬所持を禁止しなかった
ためアフガン国内に二千―三千トンのアヘンが貯蔵されていると推
定される。タリバン政権崩壊前後の中央権力の空白、それに続く暫
定政権下で各軍閥が地方を実効支配する中で「密輸業者が地方の有
力者と結託、貯蔵分を運び出している」と分析する。
フラヒ氏は「昨年十月に、農民が各地でケシ栽培を再開した。戦
乱による荒廃の中で、最も手っ取り早く現金を得られるからだ」と
指摘。国際的な麻薬シンジケートも入り込み、栽培を奨励している
という。
北部同盟もケシ栽培や麻薬取引に関与、禁止しなかった。タリバ
ン支配地域だったヘルマンド州や北部同盟支配地域だった東部ナン
ガルハル、北部バダフシャン州などに麻薬工場が集中しているとい
う。
暫定政権のカルザイ首相は今月十六日、ケシ栽培や麻薬取引の禁
止令を出した。東京でのアフガニスタン復興支援会議でも、アフガ
ン国内の取締機関の早期創設や、代替作物の栽培、密輸対策などに
国際社会が協力することで一致した。
一方で、タリバン時代に麻薬取引に関与したカブール近郊の三十
代の男性は「本当に買いたいなら(ナンガルハル州)ジャララバー
ドからアヘンでもヘロインでも持ってきてやる」と言い放った。
春に向けてケシは収穫期を迎える。アフガン暫定政権と、主な密
輸ルートのパキスタン、イランなど周辺諸国を含む国際社会にとっ
て、麻薬対策は今が待ったなしの正念場だ。(カブール共同=八谷
敏弘)
(了) 020123 1658
[2002-01-23-16:58]