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【エルサレム井上卓弥】
イスラエル軍は21日未明、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のトゥルカルムに戦車・装甲車数十両で侵攻し、市全域を占領した。同国北西部ハデラで17日に起きた宴会場テロに対する最大規模の報復行動で、自治区の都市全体の占領は94年の自治区創設以来、初めて。
パレスチナ自治政府筋によると、同軍は侵攻後、外出禁止令を発して家宅捜索を行い、イスラム原理主義組織ハマスのメンバー3人を含むパレスチナ人テロ容疑者20人を逮捕。さらに近郊の難民キャンプも包囲した。イスラエル放送は21日、トゥルカルムでパレスチナ人の若者1人が死亡したと報じた。
自治政府幹部は占領について「我々の武装組織は手をこまねいてはいない」と明言しており、パレスチナ側も報復に出るのは確実な情勢だ。
トゥルカルムは、イスラエル人6人が射殺された宴会場テロで犯行声明を出したパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの武装集団「アルアクサ殉教者団」の重要拠点の一つ。ファタハはアラファト自治政府議長の支持母体にあたり、トゥルカルム占領は同武装集団に加え、議長への強硬姿勢を明示する意図があるとみられる。イスラエル軍はテロ直後の18日にもトゥルカルムの自治政府治安当局施設にミサイル攻撃を加えていた。