★阿修羅♪ 戦争8 ★阿修羅♪ |
01/21 15:05 引き揚げに各国の思惑交錯 カギは中国の対応 外信40
【北京21日共同】不審船銃撃・沈没事件の今後の焦点は、日本
政府が沈没した不審船の引き揚げを行うかどうかだが、関係各国の
思惑や利害が交錯し、複雑な様相を呈している。特に、中国がどう
いう対応をするかがカギとなりそうだ。
日本政府は一時、引き揚げに消極的な姿勢を見せたが、小泉純一
郎首相は十八日「可能なら引き揚げた方がいい」と積極姿勢を示し
た。
不審船が沈没した海域は中国の排他的経済水域だが、領海ではな
いので法律的には日本が引き揚げることは可能。しかし、中国の了
解なしで行えば両国間の摩擦となる可能性もある。
中国政府は「日本は中国側の権益と関心を十分に尊重すべきだ」
(章啓月・外務省副報道局長)とくぎを刺し、中国と十分協議する
よう求めている。自国の経済水域内で日本が武器を使用したことに
対して懸念があるのも事実だ。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)外務省は昨年十二月、「わが
共和国(北朝鮮)への重大な冒涜(ぼうとく)行為」と非難し、日
本側の対応次第では対抗措置もとると警告している。
米国はアーミテージ国務副長官が「不審船は北朝鮮の船だと思う
」との見方を示した。米国務省のバウチャー報道官は、日本政府か
ら船体の引き揚げ要請があれば積極的に協力する方針を示し、側面
支援する姿勢だ。
中国としては密接な関係にある北朝鮮の立場を考慮せざるを得な
い。中国の外交当局者は「頭が痛い。とにかく平和的に解決しない
といけない」と事態の穏便解決に腐心している。
日本政府は各国の思惑が交錯する中、引き揚げて事実関係を明白
にするか、あいまいさを残したままにするかの判断を迫られている
。日朝国交正常化交渉は二○○○年十月から中断したままで、今回
の事件処理は日朝関係に直接的な影響を与えるのは必至だ。
(了) 020121 1504
[2002-01-21-15:04]