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01/15 19:24 眼下に広がる険しい地形 比軍苦戦のバシラン島 外信85
共同
フィリピンのイスラム過激派アブ・サヤフが米国人宣教師夫妻ら
三人を人質にしており、近く米国がフィリピンとの対テロ合同演習
を始めるバシラン島。十五日、ミンダナオ島サンボアンガのアンド
ルーズ空軍基地からバシラン島視察に向かうスア准将のヘリコプタ
ーに同乗、フィリピン軍が苦戦している険しいジャングルを目の当
たりにした。
バシラン島はサンボアンガの南約四十キロにあり面積約千四百平
方キロ。南部に千メートル近い山がそびえ立ち、アブ・サヤフはこ
の地形を巧みに利用し軍の攻撃を逃れている。
バシラン島に入ったヘリはラミタン付近からヤシの木の林立する
のどかな平地の上を進み、やがて次第に深さを増すジャングルの上
を南下した。
最後部の左右にいる二人の銃撃手がヘリに備え付けられた機関銃
を手に眼下に目を凝らす。
険しさが増す山ひだを縫うようにヘリが高度を上げると、右手に
ひときわ高くそびえる山が現れた。
スア准将は「あれがプノマハジ(八九八メートル)。山頂にアブ
・サヤフのキャンプがあったが陥落した」と説明。さらに「アブ・
サヤフはあの山のすそ野で人質を取っている」と深いジャングルを
指さした。
約四十分の飛行後、ヘリはバシラン島の州都イサベラ郊外の第一
○三歩兵旅団の敷地に着陸。
ブーゲンビリアの花に囲まれた司令本部でスア准将は「まだ、米
軍がバシランに来る具体的な日程は聞いていないが、米軍特殊部隊
のノウハウに期待している」と話した。
戦車の手入れをしていた同旅団のタト少佐は「米軍が演習に参加
するのは大歓迎。フィリピン軍は機材が古くアブ・サヤフに対抗で
きない面がある。米軍のハイテク武器を使用できれば士気も上がる
」と話した。
子どもを連れ、基地に食べ物を売りに来た近所の主婦エルビ・ブ
コイさん(31)は「米軍が来れば安全が増すのでうれしい。私は
キリスト教徒だが、イスラム教徒の中にもアブ・サヤフの被害を受
けている人がいる」と顔を曇らせた。(フィリピン南部バシラン島
イサベラ共同=桑原正樹)
(了) 020115 1924
[2002-01-15-19:24]