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アフガニスタン南部ヘルマンド州バグランの山岳部で4日、米軍とグル・アガ・カンダハル州知事の部隊によるタリバーン最高指導者オマール師の捜索が大詰めを迎えている。オマール師をかくまっていると見られるタリバーン残存部隊と州知事側の投降交渉も最終段階に入り、タリバーン部隊の一部は武器の引き渡しを始めた。
カンダハル州情報当局者は4日、朝日新聞の電話取材に対し「米軍と地元部隊がオマール師が潜伏していると思われる地域を包囲し、家を一軒一軒調べている」と語った。捜索に当たっている地元部隊は約2千人に上る。バグランに逃げ込み、オマール師をかくまっているとされるタリバーン部隊は約1500人と見られる。
知事側は捜索と同時に、タリバーンと投降交渉も続けている。AFP通信によると、タリバーンの司令官は3日、「米国が空爆を停止すれば、オマール師をアフガン当局に引き渡す」と交渉の場で表明した。カンダハル州からの情報によると、部隊は投降に応じる姿勢を見せているという。
身辺を守る部隊すべてが投降すれば、オマール師自身も投降を余儀なくされる可能性が強いが、実際にオマール師がこの部隊のもとにいるのかどうかは不透明だ。部隊の一部が最後まで抵抗を試みる可能性もある。
米国はオマール師をオサマ・ビンラディン氏に次ぐ最重要人物として身柄の確保に全力を挙げ、アフガン暫定政権に対し、同師を拘束した場合は米側に身柄を引き渡すよう求めている。暫定政権のカルザイ議長(首相)は「オマール師ら指導部は見つけ次第逮捕し、裁判にかけるべきだ」との意向を示している。
オマール師は、タリバーンの本拠地だったカンダハルを拠点に全国に指示を出してきた。米国のオサマ・ビンラディン氏引き渡し要求を最後まで拒むなど、一貫した強硬姿勢で米国の空爆を招いた。タリバーンが総崩れになって、先月7日にカンダハルを明け渡すと、自らは逃走していた。(21:14)