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アフガン:
投降した旧タリバン3閣僚を釈放 米軍の方針に反し
【イスラマバード小松健一】アフガニスタン南部カンダハル州を統治するグル・アガ氏の側近は9日、毎日新聞の電話取材に対し、州当局に投降した旧タリバン政権のオバイドラ元国防相ら3閣僚を釈放したことを明らかにした。
米軍はすべてのタリバン幹部の身柄引き渡しをアフガン暫定政権に要求しているが、カンダハル州当局がこれに反する方針を改めて鮮明にしたことで、米軍のアフガン軍事作戦をめぐり、今後、暫定政権と地方を統治する部族勢力の対立が表面化する恐れが出てきた。
投降したのはオバイドラ国防相のほか、トラビ元司法相、サドゥディン元鉱工業相。グル・アガ氏の側近は「3人は自由の身だが、身の安全のために移動できない」と語り、グル・アガ氏の部隊の保護下にあることを示唆した。側近は「投降したタリバン幹部らは武器を捨てた。彼らは裁きにかけるほどの脅威ではない」と釈放の理由を説明した。
その上で、側近は「アフガンの治安改善のため、タリバンの武装解除を投降交渉によって進める。我々の目標は(タリバンの最高指導者)オマル師の捕捉だ」と述べ、オマル師を除き、今後も投降したタリバン幹部に恩赦を与え、自由を保障することを明らかにした。
グル・アガ氏はタリバンの最高指導者、オマル師の捕捉作戦の指揮を執っている。グル・アガ氏の部隊に参加するパシュトゥン部族勢力司令官の一人は、毎日新聞に「グル・アガ氏の狙いは、タリバン幹部の支持を取り付け、カンダハルや周辺州での影響力を強めることだ」と語った。
[毎日新聞1月9日] ( 2002-01-09-19:08 )