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『亜空間通信』137号(2001/12/31)
【歪む曇りガラス(朝日新聞)越しにアラブ諸国での911モサド謀略説多数派が漏出】
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転送、転載、引用、大歓迎!
以下の『朝日新聞』(2001.12.12)記事では、本通信既報の「証拠」、裁判では「敵性証拠」と呼ばれる9.11.エルサレム・ポストの記事、貿易センターとペンタゴン周辺の4千人のイスラエル人(ユダヤ人という表現ではない)の行方不明(missing) というイスラエル外務省の公表数字こそが、最初の情報源だったという事実が抜けている。
次には、これも本通信既報のアメリカの掲示板の議論による情報、ワシントン・ポスト報道による130人のイスラエル人犠牲者というブッシュ発言、その内の129人は生存が確認されたこと、イスラエルの企業が2時間前に警告を発したと認めていること、などの数多い証拠と議論への言及がない。
しかし、それでも、それでも、1928年の張作霖爆殺事件を「満州某重大事件」としか報道せず、関東軍を付け上がらせ、以後、17年の侵略戦争と人類史上初の核兵器被曝にまで至った歴史と比較すれば、少しは情報漏れが進んだのかもしれない。
それにしても、なお、以下のように、最初から歪んだ視点で「カイロ中心街の編集局を訪ね」などと、いかにも優れた現地情報を探っているかのような書き出しの記事を送る「特派員」と、それを載せる「デスク」とやらの思い上がりと調査不足には、恐れ入るほかない。
新聞記者なら大先輩と仰ぐべきマーク・トウェインは、19世紀末に電信技術の発達を、次のように強烈に皮肉ったのであった。
「真実が靴の紐を結ばぬうちに、虚偽のニュースは世界中を一周してしまう」
電信技術による特派員報道の時代、20世紀は、かくて、人類、実は地球上で、(他ならぬ人類様の基準によると)最も邪悪な動物、裸の猿の歴史上でも、空前の血みどろの世紀となり、21世紀にまで雪崩込んでいるのである。
ああ、ともかく、来年も、歪む曇りガラス越しに、真実の欠片を拾い集め、電網情報合戦の限りを尽くすしかない。冥土の旅の一里塚を目前にして記す。
『朝日新聞』(2001.12.12)
「テロリストの軌跡」13
[写真説明]:アタらの事件関与に疑問を投げかけるエジプト紙「アルオスボウア」
「アタを追う/ユダヤ陰謀説/『国民の求める記事提供』」
「アラブ人とイスラム教徒が無実であることの証拠」
こんな大見出しを掲げた記事が9月24日発行のエジプトの週刊紙「アルオスボウア」に載った。中見出しも刺激的だ。
「貿易センタービルで働く4千人のユダヤ人があの日出勤しなかつた理由は?」
「事件直後、現場で写真を撮影していた5人のユダヤ人は?」
「ユダヤ人10l人がハイジャック機への搭乗予定を直前にキャンセルした理由は?」
イスラエル犯行説を強くにじませている。記事は、米国の捜査の内幕にも言及していた。
−- 米中央情報局(CIA)と米連邦捜査局(FBI)が捜査方針をめぐって対立した。FB1が集めた証拠でオサマ・ビンラディンの犯行でないことが明らかになったが、CIAが異議をとなえ、結局CIAが押し切った。米国の捜査は一方的で、いっさい信用で
きない。
■ □ ■
アルオスボウアは、政府系や野党系の新聞が多い中で、数少ない独立系の新聞である。カイロ中心街の編集局を訪ね、記事を書いたマフムード・バクリー(42)に会つた。副編集長兼務の記者だ。記事の真偽について尋ねた。
「これは特ダネなんだ。このおかげで信用が高まり、部数が増えた」
しかし世界的には、モハメド・アタらが実行犯だとする見方が支配的だが。
「米国は証拠を出さないまま決めつけている。あんたは自分で確かめてそう思っているのか。意図的な米国の発表を私たちは受け入れない」
では、アタらが犯人でないとする根拠は何か。
「記事に書いた事実がそれを証明している」
あのテロで実際にはl00人以上のイスラエル人が死んでいる。4千人のユダヤ人が当日出勤しなかったと書かれているが、それも意図的で根拠のないうわさ話のたぐいではないのか。
「そんなことはない。記事については絶対の自信を待っている」
その情報はどこから出たのか。
「いえない。あんたもジャーナリストなら埋解できるはずだ」
■ □ ■
10万部前後だった同紙の発行部数は、テロ事件後、ほぼ倍に増えたという。バクリーは真実を伝えるわれわれの報道姿勢が支持された結巣だといつた。
「われわれは国民の求める記事を提供しているのだ」
国民の求めるもの。それはエジブトだけでなく、アラブ各国に根づくユダヤ陰謀説」を指すらしい。大きな災禍や事件に見舞われると、根拠なくユダヤ人を「悪者」に仕立て上げて流布される説のことだ。
今月3日付の同紙には「事故機は外部からの信号でコントロールされ、貿易センタービルなどに突入していたことが判明」という記事も載った。
同時多発テロを、単に狂信的過傲派による犯行と割り切ることのできない空気が、中東一帯にある。
=敬称略
(小森保良)
以上。
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木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
ある時は自称"嘘発見"名探偵。ある時は年齢別世界記録を目指す生涯水泳選手。
E-mail:altmedka@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/~altmedka/
altmedka:Alternative Medium by KIMURA Aiji
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