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【ニューデリー30日=佐藤浅伸】
インドのバジパイ政権は30日、与野党の主要政党による緊急党首会議を開催、マハジャン議会担当相は終了後、「(パキスタンから)交戦を余儀なくされた場合、我々はあらゆる行動をとる用意があることで合意した」と語り、政府支持で一致したことを明らかにした。インドはムシャラフ・パキスタン大統領の首脳会談呼びかけにも応じない方針で、事態は混迷の度合いを深めている。
インドが強硬姿勢でまとまった背景には、アフガニスタン攻撃で「テロ掃討」がクローズアップされる現在、パキスタンが支援するイスラム過激派によるテロを撲滅する好機が到来したとの認識がある。
インドのバジパイ首相は会議で「国際社会はインドの怒りを理解しており、パキスタンに十分な圧力をかけると確信している」と語った。マハジャン議会担当相によると、各政党党首は軍事衝突という「不測の事態」に備えつつパキスタンに外交圧力をかける政府の方針を支持、年明けから代表団を各国に派遣し、インドの立場を国際社会に訴えることで合意した。シン外相はさらに、今後取り得る外交措置について説明したという。
ムシャラフ大統領が呼びかけた印パ首脳会談についてもインドのラオ外務報道官は29日、「(そのような)計画はない」とはねつけ、インドのUNI通信によると、バジパイ首相は30日の会議で会談の可能性を否定した。
インドは、パキスタン国境沿いに兵力を集中させ、軍事面でも圧力を強めている。米国が「テロとの戦い」をアフガンで続ける以上、自国の軍事力展開を正当化できるとの読みだが、現時点では「緊張をあおり米国からパキスタンに圧力をかけさせるのが狙い」(印外務省筋)だ。
両国大使館員の半減など制裁措置を発表した27日の記者会見でインドのシン外相は「危機回避の落としどころはどこか」との質問に明言をさけた。インドは「アフガニスタンと我が国のテロの根源は同一だ」(バジパイ首相)として「テロ包囲網」が強まる現状を最大限利用しようとしている。
(12月30日23:11)