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【エルサレム海保真人】
イエス・キリストの生誕地、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムの聖カテリナ教会で25日未明、クリスマス恒例の深夜ミサが開かれた。しかし、例年の主賓であるアラファト・パレスチナ自治政府議長は、イスラエル政府の「懲罰」により、出席できなかった。
アラファト議長はイスラム教徒だが、パレスチナ人少数派のキリスト教徒に配慮し、ベツレヘムが自治区となった95年以来、毎年、ミサに出席していた。だが、シャロン・イスラエル政権は「過激派の取り締まりが甘い」として、議長が滞在している西岸ラマラからの移動を禁止した。
ローマ法王庁をはじめ米国、欧州連合(EU)は24日、イスラエル政府に決定の撤回を求めたが、シャロン首相は聞き入れなかった。ぎりぎりまで出席を強行する構えでいたアラファト議長は、同日夜のテレビ演説で「戦車や銃で私の出席を妨げたのは犯罪だ」とイスラエルを非難し、出席を断念した。
ベツレヘムは今年10月、イスラエル軍の侵攻を受け、ホテルや土産物店などの観光業は大打撃を受けた。教会に礼拝に訪れたパレスチナ人のキリスト教徒(48)は「史上最低のクリスマスだ」と嘆いた。