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【ワシントン斗ケ沢秀俊】
米ABCテレビは19日、米連邦捜査局(FBI)が炭疽(たんそ)菌事件で米オハイオ州にある秘密の炭疽菌作製施設に勤務していた研究者を調べていると報じた。報道によると、捜査当局が調べているのはオハイオ州の技術開発企業「バッテル」の元研究者。同社を2回解雇され、同時多発テロ以降に炭疽菌を使った脅迫行為をした疑いが持たれ、家宅捜索を受けたという。炭疽菌事件で、容疑者に結びつけて特定の研究施設名が報じられたのは初めて。
事件で使われた炭疽菌が米国内の研究機関などにあるエームズ株と呼ばれる種類であることなどから、犯人は米国内にいるとみられている。
米国は2カ所の秘密施設で、生物兵器として使える炭疽菌を作製している。施設はユタ州の陸軍施設とバッテルで、最近5年間にこの2施設で約200人の研究者が炭疽菌を扱ったという。
バッテル社のホームページによると、同社は従業員約7500人で、政府機関や米軍、企業などにエネルギー、輸送、生物化学などの技術やシステムを提供している。
[毎日新聞12月20日] ( 2001-12-20-11:41 )