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【ワシントン14日=林路郎】14日付の米紙ワシントン・ポストは、米軍高官の話として、米同時テロ首謀者とされるウサマ・ビンラーディンが潜伏中とみられるアフガニスタン東部の山岳地帯トラボラに約50人の精鋭特殊部隊が入ったと伝えた。この中には、対テロ組織戦が専門の陸軍特殊部隊デルタ・フォースが含まれており、ビンラーディンの殺害許可も得ているという。デルタ・フォースの投入は、ビンラーディンとの決戦に米軍が自ら乗り出す決意の表れとみられる。拘束・殺害作戦は重大な局面を迎えた。〈本文記事1面〉
ラムズフェルド国防長官は13日の会見で、増派された特殊部隊について、「(反タリバン勢力の)支援とは明確に異なる任務を負う」と明言。トラボラ攻略の最終局面では、米軍の特殊部隊が前面に出て、単独で作戦を実行する可能性を示唆した。
また長官は、ビンラーディンのテロ組織アル・カーイダの部隊について、拘束が望ましいとの立場を示した。しかし、これまでは「拘束はビンラーディンの潜伏先の情報収集に有用」との発言を繰り返しており、現実には敵部隊の全滅も辞さない構えと見られる。
長官は、アル・カーイダの投降を認める条件は「無条件降伏」としているが、ビンラーディンが「拘束より死を選ぶ」と公言していることから、米軍は全面降伏の可能性はほとんどないとみている。このため、最終段階ではアル・カーイダ部隊とデルタ・フォースとの間で大規模な銃撃戦が起きることもありうる。
現地からの報道によると、アル・カーイダ幹部はトラボラを南北に並行に走るアガム、ワジール両渓谷沿いの洞窟(どうくつ)や塹壕(ざんごう)に分散して潜伏している。
北方からは米軍と反タリバン勢力が南進して攻め入る一方、南方のパキスタン国境は、米軍の要請を受けたパキスタン国軍が主要ルートを封鎖した。ただ、山頂や尾根を越える逃走ルートは残されていると見られる。
このため、米軍はインド洋上の艦船に配備した戦闘機や爆撃機も新たに出撃させ、山頂と尾根沿いの敵部隊を激しく空爆している。
国防総省によると、夜間でも人間の体温を感知して部隊の動きをとらえる無人偵察機も間断なく監視飛行しているという。(読売新聞)
[12月15日0時9分更新]