★阿修羅♪ 戦争7 ★阿修羅♪ |
パレスチナ自治政府のアラファト議長と関係を断絶し、自治区への軍事行使に踏み切ったイスラエルが13日もヨルダン川西岸とガザに戦車を侵攻させ、政治指導者の逮捕のために地上部隊を派遣するなど激しい攻勢に出ている。アラファト議長は12日深夜、米国、ヨルダン、エジプトにパレスチナの主権への保護を訴えた。自治政府議長報道官は「イスラエルの決定は自治政府への宣戦布告だ」と反発している。シトリット司法相は13日未明、ラジオで「オスロ合意はもはや有効ではない」と明言し、中東和平のオスロ合意は崩壊したとの見方を示した。
イスラエル軍は13日未明から西岸のラマラに戦車を侵攻させ、パレスチナ放送のテレビ・ラジオセンターを砲撃し、放送塔を破壊、議長のヘリコプターの発着場も破壊した。戦車はアラファト議長が執務する議長室から200メートルに迫っており、議長は安全な場所に退避したという。
イスラエルのシトリット司法相はイスラエル軍放送で、「アラファト議長を標的にしない」としつつも、議長がラマラから外に出ることを禁じると語った。
イスラエル軍による攻撃で、パレスチナ人治安部隊員1人が死亡した。
さらに同朝、イスラエル兵20人以上が、ラマラ在住のパレスチナ解放機構(PLO)主流派のファタハの事務局長マルワン・バルゴーティ氏の自宅を急襲し、家宅捜索した。バルゴーティ氏は不在だった。
またガザでは戦車がガザ南郊の自治部隊の施設を破壊した。また南部、中部の2カ所で侵攻し、自治区を3分割した。南部のラファのエジプトとの国境付近で10代の少年6人が国境警備兵から銃撃され、6人とも負傷した。
自治政府は、12日のユダヤ人入植者への襲撃の後、イスラム過激派のハマスとイスラム聖戦の事務所を閉鎖すると決定したが、イスラエルが攻撃を始めたため、決定の実施を延期した。アベドラボ情報相は「イスラエルの攻撃のもとでは、正常な任務は遂行できない」と述べた。さらに議長顧問のアブルデイナ氏は「イスラエルの決定は地域に緊張と不安定をもたらす」と批判した。
イスラエルラジオによると、ペレス外相はアラファト議長との関係断絶を決めた閣議決定を「厳しすぎる」として反対した。ただし、強硬派閣僚からはアラファト議長を「排除すべきだ」との意見もでたという。(23:04)