投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 29 日 09:31:56:
11/28 17:58 新政権見据え関係強化 イランとパキスタン 外信76
【イスタンブール28日共同】アフガニスタンをめぐりぎくしゃ
くしてきたイランとパキスタンが、タリバン後の新政権を見据えた
それぞれの思惑から、関係を改善、強化し始めた。既に両国政府は
活発な協議を続けており、二十九日からのハラジ・イラン外相のパ
キスタン訪問は関係緊密化へ象徴的な意味を持つ。
イランは国教のイスラム教シーア派を異端視するタリバンと対立
。一方、パキスタンはタリバンを支援してきたため、イランは戦略
上、インドとの関係強化に傾いていた。
だが、タリバン政権が事実上崩壊し、暫定政権協議も始まるなど
「情勢の急変が両国に共通の利害を生じさせ、関係緊密化に走らせ
ている」(外交筋)。
今月、パキスタンのムシャラフ大統領は国連総会へ向かう途中、
急きょテヘランに立ち寄りイラン首脳と会談。その後イランのムサ
ビラリ内相がパキスタンを訪れ国境地帯の密輸やテロ取り締まりの
ための合同委員会設置を決めた。
イランとしては、支援してきた北部同盟が新政権を主導するのは
好都合だが、半面、北部同盟の独走は多数派パシュトゥン人勢力な
どの反発を招き、情勢が不安定化する恐れがある。さらなる難民流
入や周辺国での米軍展開の長期化を避けたいイランとしては、パシ
ュトゥン人勢力に近いパキスタン政府に、アフガン安定化への協力
を求める意図がある。
一方、パキスタンは今後、パシュトゥン人を通じて新政権に関与
していかざるを得ず、北部同盟に発言力を持つイランとの協力は不
可欠だ。
(了) 011128 1758
[2001-11-28-17:58]