投稿者 WW 日時 2001 年 11 月 29 日 05:48:40:
(回答先: イスラエル人団体:PLOなどを人道犯罪で告訴 ベルギー 投稿者 ザワヒリ博士 日時 2001 年 11 月 28 日 11:27:12)
アラファト告訴の動きはBBCも宣伝しているね。かなり大きく取り上げている。とはいっても、今回の告訴がアラファト議長の「戦争責任」論を立証できるかどうかは問題だろうね。
アラファト告訴は苦しまぎれの感じがあるが、同じベルギー法廷でいよいよシャロン元国防相が裁かれようとしている。言わずとしれたイスラエル首相(現職)だね。シャロン首相が告訴されているのは、1982年9月にレバノン・ベイルートで発生したパレスチナ人難民キャンプの虐殺事件だね。事件後20年を前にして、ついに「現職首相」が戦争犯罪人としてベルギーの法廷に召喚された事実はかなりの重みだろうね。
これは日系大統領のフヒモリ氏がペルーで告訴されている事と比較してみれば、その重みが理解できるだろうね。フヒモリ氏の引き渡しを要求されている日本政府は、それをのらりくらりとひきのばしている。そして日本のメディアもこの引き渡し問題に触れない。
日本の法務当局や外務省は、こうして時間稼ぎをしているうちにフヒモリ氏はテロとの戦争を指揮した英雄だという事になってくれないかなと考えている。アフガニスタンで多数の市民を殺しているブッシュ政権と同じだから、責任はないという事になってほしいわけだろうね。イスラエルもアメリカも日本も、皆で綱渡りをしているのが現状だね。いつ塀の中に落ちていっても不思議ではないね。
このシャロン裁判がどういう経過をたどるかによって、アフガニスタン戦争を21世紀世界のタタキ台にすると宣言したアメリカ政府の運命すらも決まって来るだろうしね。アメリカ政府の政治家(告訴されているわけではないので名前は伏せておこう)が、シャロン首相と同じようにベルギーで告訴されることもありうることだからね。というよりも、確実にそうなるだろうね。彼らはもうすでに、戦争犯罪人扱いされているわけだからね。
しかし今回のシャロン裁判で、もしもベルギー法廷がイスラエルの現職首相を身柄拘束するとか、シャロン首相に有罪判決を言い渡すような事態になったら、さすがのイスラエルも黙って見てはいないだろうね。
もしそうなれば、イスラエルを軍事援助によって支えて来た大国(アメリカ合衆国という大国)も黙視してはいられないだろうね。今回の「テロ」事変がモサドの陰謀だとささやかれていることからしても、モサド機関も黙ってはいないだろう。アメリカ政府は、軍事援助で支援している国を見捨てることはないからね。その第一位がイスラエルであり、第二位がエジプトであり、第三位がコロンビアだからね。その中のどの国でも、アメリカの軍事援助は国民大衆を圧迫しながらもどうにか政治体制を維持させているわけだからね。
この後もしシャロン首相が拘束されるような事態になれば、イスラエルの情報機関モサドもなんらかの行動に出るだろうね。その時は、アメリカ政府もモサドの行為を支持することになるだろうしね。というのは、シャロン元国防相の戦争犯罪事件は軍事援助をしてきたアメリカ政府にも責任追及が及ぶ事だからね。
もしそうなれば今のアメリカ政府だけではなく、戦争犯罪事件当時のアメリカ政府も責任が追及されるだろうしね。当時の政府高官は、今でもブッシュ政権を支えているのだから今回の裁判でシャロン首相が起訴されたり拘束されたりすることには神経をとがらせているはずだね。
今回のベルギー法廷の審理で出現した新しい証言なるものが、イギリス新聞Independentの中東専門家であるロバート・フィスクの記事になっている。New evidence indicates Palestinians died hours after surviving camp massacres
この記事によれば、イスラエル軍が虐殺事件に直接関与した事実もあるようだね。そうなると、シャロン元国防相の責任も「真っ黒」ということになるだろうね。
これからは、イスラエルの動きからも目が離せなくなって来るだろうね。