投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 12 月 06 日 21:41:48:
パレスチナ自治政府は6日、イスラエルの逮捕要求リストにあるメンバーを含む過激派の逮捕を始めた。イスラエルは「なお不十分」とさらに圧力をかける。この日エジプトのマヘル外相が急きょイスラエルを訪問し、イスラエル、パレスチナの停戦仲介に加わった。米国務省のジニ特別顧問も同日午後、アラファト議長と会談。外交が動き始めたことで、アラファト議長の厳しい決断次第で、事態収拾の芽も出てきたが、自治区では治安部隊と過激派の緊張が高まっている。
自治政府筋によると6日朝、2日以来、150人以上の過激派を逮捕したと語った。イスラエル軍放送は逮捕者の中に「イスラエルの指名手配リストにある数人の活動家が含まれている」と報じた。さらに自治政府の治安警察がヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスで、イスラム過激派ハマスの「爆薬工場」を摘発したと報じた。
イスラエルのギシン首相報道官は6日、「まだ一歩に過ぎない。問題は、アラファト議長が本気で過激派をつぶす行動にでるかどうかだ」と語った。議長が摘発に踏み出したことだけは認めた形だ。イスラエル国防省次官は軍放送で、「自治政府が態度を変更したとは言えないが、イスラエルや米国の圧力が功を奏している最初の兆候だ」と述べた。
イスラエルは5日、エジプトに治安関係の密使を送り、その協議の過程で、ムバラク大統領が外相派遣を決めた。同外相はシャロン、アラファト両氏と会談する。イスラエルは米国が進める対テロ戦争でアラブのかなめとなるエジプトを巻き込むことで、アラファト議長に過激派対策の圧力をかける狙い。ただし、エジプトが動いたことは、イスラエルが議長の対応次第で攻撃停止など事態収拾に踏み切ることを約束したものと見られる。
一方、イスラム過激派最大組織のハマスは、自治政府が活動家の逮捕と精神的指導者ヤシン師を自宅軟禁に置いたことに強く反発している。5日夜にガザのヤシン師宅前でハマス支持者と治安部隊の衝突で負傷者が出て、6日にうち1人が死亡。ハマス指導部は支持者に「自治政府の命令への不服従」を呼びかけている。(21:25)