投稿者 あっしら 日時 2001 年 12 月 03 日 22:04:23:
(回答先: フランスの新刊書『ビン・ラディン:禁断の真実』が、小ブッシュのタリバン叩きは石油利権めあてだったことを暴露 投稿者 佐藤雅彦 日時 2001 年 12 月 03 日 20:04:39)
先週土曜日の朝NHK衛星1で放送されていたフランスドゥ「F2ニュース」で報じられたものです。アップしようかなと思っていたのですが、“事件”がいろいろ起こるし、オンライン情報じゃないので書き起こしもしなければならないので遅れていました。佐藤さんの投稿を機に書いてみようと思いました。
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アフガニスタン情勢を伝えているニュースのなかで突然、「戦争や政治の裏側には必ず経済の問題がある」と切り出し、カザフスタンで行われたパイプライン開通式の映像を流しながら、「カスピ海沿岸には中東地域に匹敵する石油埋蔵量がある。そこの石油や天然ガスをヨーロッパに運ぶためのパイプラインであり、この他にも..」と中央アジア地域の地図を表示し、カスピ海沿岸やトルクメスタンから、アフガニスタン(ヘラートあたりからカンダハルの南を通ってパキスタンそしてインドへのルートを描いていた。
「カスピ海沿岸の石油はアメリカのシェブロンが筆頭になって行っており、シェブロンと連合している英国のBP(ブレア首相のパトロンでもあるとは言いませんでしたが)も強い影響を持っている。ブッシュ政権で安全保障担当補佐官を努めているライスさんは93年?から昨年までシェブロン社の重役でした。アメリカのパイプライン敷設会社であるユノカルは、テロが起きた9月11日までアフガニスタンでのパイプライン敷設についてタリバン政権と交渉していました(ユノカルは“女性差別”問題でアフガニスタンをあきらめたようなことを聞いていたのだがあきらめきれなかったんですね)」と内実をべらべらと伝えていました。
しかし、これは、アメリカ批判というより、フランスが出遅れたことに対するグチといった類のものであったようで、「フランス最大の石油会社であるトタルは、イランではNo.1だが、カスピ海沿岸の石油資源については3番手以下の地位に甘んじなければならなくなった」と嘆いて見せ、続いてニューヨークのロックフェラーセンター恒例のクリスマスツリー点灯式でローラ・ブッシュ大統領夫人(代行(笑))とジュリアーニ市長が並んでいる映像を流し、「このロックフェラーセンターは、30年前に、石油で大儲けしたロックフェラー氏が建てたものです」と紹介していました。
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いやはやフランス人らしい報道だなと思いました。
WW2の敗戦国であるフランスがなぜか突如戦勝国となり、戦後の国際社会でも大きな顔をし、反省もなく、ベトナムやアルジェリアなどで非道な戦争を仕掛けた歴史を思い出させられました。
端的に言えば、恥知らずを恥知らずとも思わない恥知らずなんですね、あの自称“文化大国”は。
たぶん、フランスは、アメリカなどの策動でイラクの石油資源に対する自分の利権があぶなくなったら、大騒ぎを始めると思いますよ。
フランス政府は、イラクのフセイン政権に接近し、いい関係を築いていますからね。フランスは、UNの経済制裁を解除したくてウズウズしています。
それなのに、利権が奪われることになってしまうのは耐え難いことです。
近い将来、フランスが、米英(ひょっとしてイスラエルも?)の対イラク攻撃の動きを抑制しようとしたり、非難したりしたとしても、それが人道や平和を尊重する価値観によるものだとは思わないでください。
ただひたすら自分の権益が減っていくことを憂う叫びの代替でしかありません。
逆に抑止しようとしなければ、きちんと分け前が得られる保証を得られたことを意味します。