投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 29 日 22:11:20:
【クエッタ(パキスタン南西部)亀井和真】
アフガニスタン南部の拠点都市・カンダハルのタリバン軍幹部で、けがの治療のためクエッタ入りした中佐クラスの指揮官が28日、毎日新聞社に取材にカンダハルでの詳しい戦況を明らかにした。
カンダハルでは米軍のヘリコプターや戦車などが展開、激しい地上戦を繰り広げているほか、タリバン最高指導者オマル師の住居近くにも大型爆弾が投下されたという。
タリバン側は空爆を警戒し、攻撃を日中に限定、夜間は前線から兵士を後退させる戦法を取っているという。
写真撮影をしないという条件で取材に応じたのは、27日午後、クエッタに入った約900人のタリバン兵を統率するアブル・カリム指揮官(45)。カリム指揮官によると、約1万2000人のタリバン兵がカンダハルの防衛にあたり、うち約2000人がパキスタンからの義勇兵だという。
タリバン側は、米軍と激しい戦闘を続けており、一般市民はタリバンの軍事エリアか、山岳部の集落に避難しているという。先月中旬からの空爆も含めて、カリム指揮官の隊で40人の兵士が死亡した。
米軍は巡航ミサイルに加え、新た破壊力の大きな新型爆弾を投下。27日までに市内に3発が着弾した。オマル師の住居近くなど居住区にも2発が投下され、一般市民9人が犠牲になったという。
カリム指揮官は「食糧も武器もまだ豊富にある。これらは山岳部や地下に貯蔵されており、持久戦になっても十分だ」と話した。数日の治療の後に前線に戻る予定という。
[毎日新聞11月29日] ( 2001-11-29-21:19 )