米国反テロ「戦争」、新たな軍拡競争に発展する懸念 タリフ・ディーン

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投稿者 dembo 日時 2001 年 10 月 30 日 13:55:36:

ちょっと古いっすけど 懸念が本格化してきるなと 思いまして...


米国反テロ「戦争」、新たな軍拡競争に発展する懸念
http://www.ipsnihongo.org/n10/20.html
(10月12日)
タリフ・ディーン著
【国連本部IPS】
 国際テロに対する米国の「戦争」は、新たな軍拡競争を引き起こす恐れがあるとの懸念が軍事アナリストの間で広がっている。米政府はテロ容疑者に対する米国主導の戦いに参加する国々に対し、無制限に武器を売却し、軍事支援をする政策を打ち出したが、オマーンはすでにその政策のもと、大規模の武器購入を決めた。
 「例によって、米国は武器供与を自国の言う事を聞く国へのご褒美として使おうとしているようだ」とメリーランド大学の軍縮プログラム専務理事ナタリー・ゴードリング氏は言う。さらに、同氏は米国が先週決定したオマーンに対する総額11億ドルの武器売却を「遺憾な」と表現した。
 「米軍パイロットが、わが国が以前、その地域に売った武器と対峙する可能性が高いことを考えると、米国はもっと慎重であるべきだった」とゴードリング氏は言う。「実際、タリバンが米国製武器をわが国に対して使うこともあり得る。それなのに、この地域にさらに武器を投与するとは。不用意としか言いようがない。」
 オマーンに対する武器売却パッケージに含まれるのは、F-16 C/D先進戦闘機12機、対空空対空中距離対空ミサイル(AMRAAM)10機、サイドワインダー・ミサイル10機、対艦ハープーン・ミサイル20機と新型レーダー機器など。米国防総省は売却計画について「友好国の安全保障を向上させ、その結果、米国の外交政策と安全保障に貢献するものである」との声明を出した。さらにペンタゴンは武器売却はオマーンと米国および「同地域内のその他の連携勢力」との協力関係を高め、同国との連携をさらに強化するものだ、と言った。
 米国はすでにパキスタン、トルコ、サウジアラビア、オマーン、ウズベキスタン各国と対アフガニスタン軍事行動の際、飛行場の使用、もしくは上空通過の合意を取り付けており、その見返りとして、各国に無制限の武器、軍事支援を供与するものとみられる。
 今年20億?を超える武器をサウジアラビアに売却予定している米国は、同国にとって最大の武器供給国である。また、米国は今年、トルコに対しては3億7500万?、ウズベキスタンには170万?相当の武器売却を予定している。
 一方、米政府はパキスタンに対する武器売却の禁止を解除し、同国に新たな軍事物資の供給の道を開いた。「米国の武器輸出に関するすべての制限を、反テロ戦争に協力する姿勢を示すいかなる国に対しても解除するということは人権侵害を犯す者に対して、自国の国民を投獄、拷問、あるいは殺すための道具を供与することにつながりかねない」とワシントンに本部をおく「アームズ・トレード・ニュース」誌の編集者エリック・フローデン氏は警告する。
 武器売却は一見増加しているように見えるが、同地域における軍拡競争はすでに「わが国がイラクとイランに武器と軍事訓練を供与していたときから」始まっていた、と同氏は付け加えた。
 1979年のイランのイスラム革命以前は、米国が同国に対する最大の武器輸出国だった。さらに、1980年から1988年にかけてのイラン−イラク戦争中、米国はイランにひそかに武器供与と軍事支援を続けた。
 フローデン氏によると、中東地域は現在にいたるまで、最大の武器市場である。米議会調査サービスの最近の報告によると、中東は1993−1996年にかけて米国が途上国と結んだ武器供与契約の74.8%、金額にして約460億?を占めた。1997−2000年にかけてその割合は47.2%、約384億?だった。
 従来、英国製ジェット戦闘機に頼ってきたオマーンは、今回初めて米国製戦闘機で武装することになる。米国製F-16戦闘機は現在、エジプト、ヨルダン、バーレイン、アラブ首長国連邦でも使われている。これらの国々はすべて古くから米国の同盟国である。
 昨年、オマーンは2005年まで、年平均約22億?を防衛費に当てると発表した。1999年までの年平均は約17億?。アフガニスタンを実効支配するタリバンに対する戦闘が激化するなか、先週、ロシアとイランは従来より支援する反タリバン勢力の北部同盟に対して一層の武器、軍事支援を行うと発表した。
 イランが国連の年次武器登録に対して行った申告によると、現在までロシアが同国に供与した武器は空対空ミサイルおよびミサイル発射装置94機、T-72およびT-76戦車100台以上、BMP-2装甲戦闘車両80台以上、140mm大砲システム2基。
 中国はイランに対し、戦闘機25機、戦艦5隻、HY-2シルクウォーム・ミサイル200機以上、不特定数の122mmおよび130mm野戦砲などを供与している。ゴールドリング氏によると、ロシアはイランと継続的な武器供与関係にあったが、米国の要請により、1995年から数年に渡り、武器取引を停止した。「おそらく、ロシア側は中断に対する見返りがあまりないとみたのではないかと思う」とゴールドリング氏は分析する。「米国側からの働きかけがあった形跡はなかった」と言う。
 少なくとも昨年から武器取引の交渉がスタートしていたことを考え合わせると、ロシア・イラン間の最新の合意がこの時期に成立したのは偶然かも知れない、と同氏は付け加えた。とは言え、ハイテク戦闘機、防空システムやミサイルを含む可能性のあるこの合意はロシア・イラン間の武器供与関係が復活したことを示す重要な意味合いを持つと言う。




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