投稿者 あっしら 日時 2001 年 11 月 20 日 17:03:44:
昨夜NHK衛星1で続けて放送されていた「BBCニュース」と「フランス2ニュース」は、揃って、アフガニスタンに派遣しようとしている自国の部隊と援助物資がアフガニスタンに入れないことを嘆いていた。
カブールをめざすイギリス軍部隊は、先遣部隊が北部同盟から撤退を求められているが、それをそのままに、さらに4千人規模の部隊を派遣したいと特使をカブールに送り20日から北部同盟と交渉する。しかし、それがいつ認められるか見通しが立たっていないと報じていた。そして、北部同盟が入国を管理するのはおかしいと北部同盟を批判していた。
※ 北部同盟はアフガニスタン全体を代表するものでも正式な政権でもないといろいろ言われているが、国際社会の現実として国連=連合国でアフガニスタンの代表権を持っているのは現在でも北部同盟政権である。在アフガンジャーナリストの多くも、北部同盟からアフガニスタンの入国ビザをもらっているはずである。ミンダナオ島を抱えるフィリピン、バスク地方を抱えるスペイン、そして、北アイルランド(アルスター地方)を抱える英国などの政権も、それぞれの国の全体を代表していないとも言える。英仏は、今頃、タリバン政権を認めておけば、今もっと自由に動けるのにと反省してるかな(笑)。
さらに、「セーブ・ザ・チルドレン」という人道援助団体の援助物資がウズベキスタンに到着しているが、アフガニスタンとの国境の橋が封鎖されているためアフガニスタンに運び込めないと嘆いていた。その横で、国連の援助機関は艀(はしけ)を使って少しずつ援助物資をアフガニスタンに運び込んでいる映像を流していた。(なぜ「セーブ・ザ・チルドレン」も艀を使って運ばないんだろう)
一方、マザリシャリフをめざすフランス(情報不足の私は仏部隊はとっくにマザリシャリフに入っていると思っていた)は、部隊と援助物資がともにウズベキスタンで足止めを喰らい(やはり国境の橋封鎖)、アフガニスタンに入れる見込みがないと報じていた。
それにしても、アメリカをはじめとする国際金融マフィアの母国政府は、人道援助と軍事行動をセットにするというエグイ作戦をためらいもなく堂々とやれるものだ。
アメリカのアフガニスタン空爆により国連NGOの援助物資が届けられず、このままだと数十万のアフガニスタン人が餓死するから空爆を停止してくれと要請されても知らん顔(それどころか必要な攻撃だと強硬に主張)...そして、地上部隊を派遣できる段階になると、さも我々はアフガニスタンの人々を援助するためにやってきたという顔をして、軍事部隊と援助物資を一体で送り込もうとする。
(私は、援助よりも喜捨のほうがスキですが...。)
英国で反戦運動が強まっている要因の一つとして、一方的な部隊派遣(これを侵攻という)や報道内容のような人をバカにした作戦行動に対する反感もあるのかもしれない。