投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 17 日 17:55:39:
11/17 16:37 国連関与めぐり亀裂 北部同盟に世代間対立 外信80
【カブール17日共同】アフガニスタンの首都カブールを制圧し
た北部同盟内部で、新政権樹立に向けた国連の関与や多国籍軍受け
入れなどをめぐって世代間の亀裂が深まり始めた。同盟内部の主導
権争いの行方は、新政権の枠組みをも大きく左右しそうだ。
十七日には国連のベンドレル事務総長特使がカブールを訪問。全
民族・地域の代表が参加する暫定評議会構想を同盟側に正式提示す
るとみられ、北部同盟は微妙な決断を迫られることになる。
同盟関係筋によると、意見が対立しているのはラバニ大統領やパ
シュトゥン人有力指導者ラスル・サヤフ氏らの保守長老派と、アブ
ドラ外相やカヌニ内相らの若手リベラル派のグループ。
首都奪回の勢いに乗って北部同盟による単独支配を追求する保守
長老派に対し、リベラル派は今後の統治には国際社会の理解を得る
ことが必要として、国連の関与や一定程度の多国籍軍受け入れは不
可避と判断している。
現在実務面を取り仕切っているリベラル派は徐々に発言力を強め
ており、北部同盟は最終的に国連案を受け入れる公算が大きい。し
かし特に多国籍軍への保守長老派の反発は強く、協議次第では同盟
分裂の契機となる可能性をはらんでいる。
対立は軍事作戦の上にも影を落としている。
サヤフ氏に近い西部の有力司令官イスマイル・カーン氏は十六日
、タリバンの本拠地カンダハルに進軍する考えを表明。カンダハル
を占拠し、自らの部隊と北部同盟の権益を確保する狙いで、パシュ
トゥン人の多い南部への進撃に慎重なリベラル派を刺激している。
(了) 011117 1637
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