投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 17 日 08:32:51:
【カイロ16日=平野真一】
ウサマ・ビンラーディン率いるテロ組織「アル・カーイダ」のエジプト人最高幹部、ムハンマド・アーテフ(通称アブ・ハフス・アル・マスリー)(1957年生まれ)の死亡が16日伝えられたが、事実とすれば、米国は先月7日のアフガニスタンでの軍事作戦開始後初めて、ビンラーディン一派に大きな打撃を与えたことになる。アーテフは「アル・カーイダ」の軍事委員会委員長として、活動家の徴募・訓練からテロ作戦の立案・指揮まで一手に引き受けていたとされるからだ。「アル・カーイダ」の後ろ盾タリバンの首都カブール撤退と合わせ、同組織はさらに追い詰められた。
米英両国はアフガン攻撃の目的として、タリバン政権の打倒と「アル・カーイダ」の壊滅を挙げてきた。このうち前者に関しては、首都カブール、北部の要衝マザリシャリフなどから駆逐し、政権を崩壊させるなど成果を上げてきたが、後者に関しては、目に見える戦果をあげられず、米英両国内の一部では作戦の効果に疑問の声が上がっていた。
アーテフは軍事担当であるだけでなく、ビンラーディンとは姻戚(いんせき)関係で、その後継者の筆頭にも挙げられていた人物。1998年のケニア・タンザニア米大使館同時爆破テロにも深く関与したとされるだけに、アーテフが死亡すれば、「アル・カーイダ」のテロ実行能力は大きく損なわれる。
米英両軍にとって残る最大標的は、ビンラーディン自身と、その右腕アイマン・ザワヒリの2人。2人を拘束あるいは殺害すれば、組織の“頭脳”はほぼ破壊できるが、取り逃がした場合、報復テロの恐れが強まる危険性も大きい。
(11月17日01:50)