投稿者 WW 日時 2001 年 11 月 17 日 07:56:13:
回答先: Re: 米軍がパキスタン領内を空爆、詳細は不明 パキスタン紙 投稿者 あっしら 日時 2001 年 11 月 16 日 21:54:02:
WWです。WWといっても、「世界大戦」というような物騒な意味ではなく「暖冬」の意味なのでよろしく。
この爆撃に関連するかどうか別として、どうも英米連合軍はMrラディンがパキスタン内にいると言っているらしいね。おっと、ニッポンの国営放送的には「ラディン容疑者」だったか?
間違った言葉づかいは、国営放送的には「転落死」という悲惨な事件(事故?)にもつながるらしいので、十分に注意が必要だね。
とりあえずは英米軍がパキスタンを空爆しているのがラディン攻撃なのかどうかに注目していきたいところ。アフガニスタンの次はパキスタンが戦争に突入するというのもありうる事だからね。これはインドシナ戦争で言われた「ドミノ理論」そのものだろう。
ドミノ理論と言っても、島国である日本や英国やアメリカなどの人間には地政学的に良くわからないので、わからないままその悪循環の中に陥ってしまうことが多い。「ヤクザ首相」が熱弁をふるったりするのもそのせいかもしれないね。
ただ、パキスタンは核兵器基地を抱えていて、英米軍が反米クーデターに神経をとがらせているらしいね。いざというときに空母から海兵を送り込んで核兵器だけは奪取する事になっているらしい。
もしこれがその「前ぶれ」だったら、かなり深刻な状態になってきている事になるね。ドミノ理論が現実になることだからね。
15日の海外報道にある通り、タリバン政権の首長オマール師が「アメリカをせん滅する」という会見をしたことで、西側メディアからはタリバンは負けて焦っているのだと見られているらしい。
カブール陥落以後はそんな楽観論ばかりが報道され、ニッポンの政府筋もそれにおんぶしているというのが現状らしいね。これでは、某野党がパキスタン事務所を開いて情報収集にあたる計画を打ち出しているのもうなずけるわけだ。
しかし、スペインが発祥の地だという「ゲリラ」兵士から勃興し、ついには政権党にまでなったタリバンは、それほど甘いものではないだろうね。首都陥落というけど、もともとそれほどの首都でもない状態らしいしね。そこを支配していたタリバン政権が「ゲリラ」軍だったことからしても、首都陥落という情報にそれ程の重みはないだろうね。
アメリカで起きた「テロ攻撃」事変にタリバンやアルカイダなどが関係しているとは言えないわけだけど、タリバン軍は旧日本軍やベトミンなどのトンネル戦法と同じく、地下水路を戦法に使っているらしいね。ベトナムの二の舞になるのでは、という下馬評が馬鹿げているとはいえない状態になっているのは間違いない。「特殊部隊ボコボコ事件」もあったことだしね。
ここでアメリカをせん滅(デストロイ)する、破壊する、と言っているのも、負け惜しみや焦りとは言えないと思う。タリバン軍を過小評価している英米の見方は、それ自体がゲリラ戦の罠にはまったものと言えるだろうし。
それに、オマール師が「予言」として言っている内容によると、アメリカをせん滅、破壊するというのは近いうちの事らしい。だったら、タリバン軍はパキスタンであれアフガニスタン内であれ英米軍に攻勢をかけるつもりだと言えるだろう。
首都陥落の前後からタリバン軍はかなりの数が「虐殺」されているらしいね。それでも、ほとんど無傷でカンダハル地区に撤収してしまったらしい。タリバンは逃亡してしまい、前線で最後まで戦ったのはパキスタン人兵士ばかりだという報道もあるね。これも裏をかえすとタリバン軍をなるべく無傷で撤収させるために、外人部隊が自ら犠牲になったということだね。これでタリバン軍のゲリラ戦力を過小評価する理由にはならないね。
それでもカブールが陥落したのは西側にとって突然の朗報だったらしい。英国のブレア首相は北部同盟軍の進軍の情報も知らないでいたらしいし。ブッシュ政権もマザリシャリフやカブールに侵攻する事は許さないと公言していたのに、今週になって方針を転換したらしいね。
民間人の死傷者ばかり続出して「戦争犯罪人」呼ばわりされ、ブッシュ政権は自分たちがテロリストのように見られはじめていることを危惧していたらしいね。先週末には、もうブッシュは終わりという見方まで出てきていたのも事実だ。
それで、ある意味しかたなしに北部同盟軍をマザリシャリフなどに進軍させることにしたらしい。もうすぐ冬になるから、ブッシュ軍としても選択の余地がなくなったらしい。
特殊部隊もハリウッド映画みたいな具合には働かないのだと、ようやく思い知ったみたいだし。ソマリア内戦で壊滅状態に陥ったことを考えたら、特殊部隊を主役にして映画ばりの作戦をするなどというのは普通は考えないわけだけれどもね。
しかし、これはマスコミのうけも良かったし、ブッシュ政権の広報宣伝として当然にシナリオに入れないといけないエピソードだったろうけどね。
このソマリア内戦の特殊部隊の壊滅事件は、映画になっているらしいね。「ブラックホーク・ダウン」という映画に。でも、10月にふたたび「ブラックホーク」がダウンしてしまったわけだ。アフガニスタンやパキスタンで。
マスメディアと大衆は、カブール陥落で戦争ももう終わりだろうという「希望的観測」をしているということらしい。そしてこれは、大衆がもう実質的なえん戦気分に入っているかららしいね。
英米から日本まで、世界各地で独占的なマスメディアがたれながしたアフガニスタン中傷のプロパガンダのせいで戦争突入までは世論のうけも良かったが、市民の死傷者が続出して反テロリスト陣営のつもりだった先進国陣営の市民が「本当は自分がテロリストなんじゃないかしら」と不安になってきている。だから、ブッシュ陣営は全土空爆を続けていることができなくなったのだと。
しかしこうして悪評高い北部同盟を全土に展開させてしまった事で、英米主導のポストタリバン政権が運営しにくくなるという問題も出てくるというね。北部同盟軍は消耗品のはずだったのに、ブッシュ政権の戦略の手違いで反タリバン軍の主力に登りつめてしまったことが問題になるという。
そもそもが犯罪者集団の北部同盟がしゃしゃり出てきてしまったため、これから設置される予定の反タリバン政権が国際的支援を集める事は不可能になった。これでは、ブッシュは何のために「テロとの戦争」演説をしたのかわからなくなる。おまけに「ヤクザ首相」の日本政府でも、イージス艦派遣を取りやめるなど、一定の計画縮小を余儀なくされているらしい。
事実上「テロとの戦争」は幕引きが始まっているとも考えられる。
しかしいま問題なのは、アフガニスタンがベトナム化ないしコロンビア化して、ブッシュ政権の思惑がすべて裏目に出てしまう恐れが浮上してきていることだろうね。べつにそれでいいじゃんといわれればそれもその通りなんだが。
情勢が逆転しかねないという事は、これまで世界中を駆り立て、テロと戦争すると宣言して戦争に突入したブッシュ政権とブレア政権、ついでにそのおまけと言われている小泉政権などのオヤジ連合の末路が怪しくなってきているという事でもある。
特に日本では、戦争だけでなく経済問題、行政改革問題も先送りされ、国会では戦争問題ばかりが議論されてきたほどだから。
この先戦争がゲリラ戦へと入ってゆきゲリラ戦で泥沼状態になっていくと、いままでのように戦争を口実にしてのらりくらりと経済問題を先送りしていることもできなくなる。日本では国内問題も沸騰してくるし、日本もかなりの政治変動を覚悟しないといけなくなるだろうね。
戦争の主力になっている米軍は、ゲリラ戦のために消耗し日本などがどう支援しても支援しきれない状態になるかもしれない。そういうゲリラ戦争がこれから何年続くのかもわからないのがカブール陥落後の現状だろうね。マスメディアの報道がそうだからといって現実を楽観視しているような政治家ばかりでは、世界情勢がさらに悪化する事は避けられないだろうね。