投稿者 えーてる 日時 2001 年 11 月 15 日 15:15:42:
ニューヨークのアメリカン航空機墜落事故で、日本航空機が起こした後方乱気流が原因とする見方が浮上した。しかし、日米の専門家では、乱気流の影響について見方が分かれている。
【ニューヨーク14日=河野博子、館林牧子】後方乱気流の可能性を明かした米国家運輸安全委員会(NTSB)のジョージ・ブラック委員は「後方乱気流による事故は、1950年代にB52爆撃機がテスト飛行中に起こしたものがあるが、飛行機の大きさやタイプも全く違い、参考にならない」と述べた。
米国の専門家の中には「大いに考えられる原因。これまで事故が起きなかったのが不思議」との指摘もある。テキサスで航空安全訓練校を経営するドン・ワイリー氏は「後方乱気流は直径4―8フィート(1・2メートル―2・4メートル)、風速325フィート(97・5メートル)にも及び、極めて激しい。金属疲労で弱っていた尾翼がこれで飛ばされたことも考えられる」と指摘する。
◆日本の専門家も「別の要因があるはず」◆
日本でも82年11月、大型機に続いて長崎空港に着陸しようとした小型機が墜落した事故がある。
航空評論家の中村浩美さんは「離陸直後は機体は最も不安定な状態になっており、影響を受けやすいのは確か」としながらも、「米国は過密ダイヤで運航されるケースが多く、今回の離陸間隔は短い方ではない。別の要因がなければ、大型機が墜落することはないだろう」と話した。
元パイロットで航空評論家の諸星広夫さんも「多少間隔を詰めて離陸すると揺れることは確かにあるが、大型機が墜落するほどの気流が起きたとは考えにくい。ほかに例えばエンジンなどのトラブルがあったのではないか」と話している。
(11月15日14:01)