投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 10 日 20:24:14:
11/10 16:59 歴戦の兵士が再び最前線へ アフガンのアラブ人 外信108
共同
アフガニスタンでの戦闘が激化する中、アフガンに住むアラブ諸
国出身の兵士が続々と最前線に向かっている。その中心は一九七九
年から十年間にわたったソ連軍のアフガン侵攻に対するジハード(
聖戦)でムジャヒディン(イスラム戦士)として活躍した四十―五
十歳代の歴戦の兵士だ。
現在、アフガンにいるアラブ人の数は推定約一万三千人。エジプ
トやアルジェリア、スーダン、リビアなどの出身者が多い。米中枢
同時テロの首謀者とされるサウジアラビア出身のウサマ・ビンラデ
ィン氏もその一人だ。
アフガン情勢に詳しいパキスタンの情報機関筋によると、アラブ
人の中には隣国パキスタンに流れ、パキスタン人女性と家庭を築い
た兵士もいる。
アフガン難民救済のため、アラブ各国の援助で設立された慈善団
体から高額報酬を受け取ったり、アフガン向けの非課税輸入品をパ
キスタンで売却する事実上の密輸で利益を得るなどしてきた。
米国は、九○年代半ばにイスラム原理主義者の一部が過激化する
と、アラブ人兵士を「テロリスト」と断定。パキスタン政府も滞在
許可を持たない外国人の一斉摘発に踏み切ったため、パキスタンに
いたアラブ人兵士らがタリバンの保護下にあるアルカイダに合流す
るきっかけとなった。
パキスタンの地元紙は米軍の空爆開始から約一カ月後の十一月六
日付で「アラブ人が戦闘の主導権握る」という見出しの記事を一面
に掲載した。アラブ人兵士は最前線に集結し、反タリバン勢力「北
部同盟」との戦闘での主役になりつつある。(ペシャワル共同=半
沢隆実)
(了) 011110 1658
[2001-11-10-16:59]