投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 09 日 19:19:33:
米中枢同時テロで、黒幕ウサマ・ビンラーディン(44)=写真左=がアフガニスタン中南部の山岳地帯にある洞窟に潜伏している可能性がますます高まってきた。16日からの「ラマダン」(断食月)を前に、約4000人に増強して本格的な地上作戦を展開する米特殊部隊とCIA(米中央情報局)は既に、無数に点在する洞窟などの爆破を始めた。居所を最終確認するため、さらに絞り込み、「ラディンいぶり出し作戦」を敢行する。
ラディンはこれまで、タリバンの本拠地があるアフガン南部のカンダハル近郊や首都カブール郊外、パミール高原に近いワハン地区など、神出鬼没で逃亡を続けてきたとされる。
だが、ここに来て、潜伏先が中南部のウルズガン州とガズニ州の間に広がる4000メートル級の険しい山岳地帯に絞られてきた。ここはパキスタン国境に近く、カブールとの中間に位置する。
米軍の絞り込みを補足するような情報も浮上してきた。ラディンが9日前にカンダハルで、タリバンの最高指導者ムハマド・オマル師と会談し、「ガズニ州に行く」との言葉を残して去ったというのだ。
日本テレビが9日に報じたもので、ラディンはオマル師とカブールの軍事拠点で食事をした際、使用人にガズニ州行きを明言したのだという。この軍事拠点は、ラディンが去った後に閉鎖されたという。
米軍はこれまで、CIAばかりでなく、ラディンの動向に最も詳しいとされるパキスタンの諜報機関ISI(軍統合情報部)などからの情報をも総合し、その行方を追ってきた。
ラディンが潜む可能性が高い4000メートルの山岳ベースは、厳冬になると零下20度に下がる北部の山岳地帯に比べ、気温が比較的緩い。無数の洞くつやトンネルが点在する「地の利」があり、ラディンには、これ以上ない好都合な「自然の要塞」ともいえる。
米軍は、洞窟やトンネルの一斉爆破を始めて網をさらに狭め、ラディンの行方に迫っているもようだ。今後、4000人の特殊部隊などが本格的に地上戦を展開するとともに、周辺の空爆も強化して、ラディンの脱出径路を完全にふさいだ上で、一気にラディン捕縛に当たるとみられる。