投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 28 日 22:38:03:
【ベルリン藤生竹志】
ドイツ南部バイエルン州政府当局者は28日、同時多発テロの発生を受け、米国が南部ミュンヘン近郊バート・アイプリングにある通信傍受基地の閉鎖延期を通告してきたことを明らかにした。同基地は米英など英語圏諸国5カ国が参加する世界的な通信傍受網「エシュロン」の独国内の拠点とみられている。
独駐留米軍は今年6月、「役割は終わった」として同基地を来年9月30日で閉鎖すると発表した。しかし、州政府当局者によると、同時多発テロで諜報(ちょうほう)活動の必要性が高まったことなどから、駐留米軍は基地閉鎖を2004年9月30日まで延期すると州政府に通告してきたという。独国防省は「まだ正式な連絡は何もない」としている。
同基地は冷戦時代に旧ソ連や東欧諸国の通信傍受を目的に作られたが、冷戦終結後は産業スパイ目的で民間の通信も傍受していたとされる。閉鎖延期は、テロ組織の情報収集に重点を移すのが目的と見られる。
欧州議会の報告書によると、バート・アイプリング基地は1952年に建設され、直径最大18メートルのアンテナ14基を備えている。米国家安全保障局(NSA)が運営し、職員約1000人が勤務している。
[毎日新聞10月28日] ( 2001-10-28-22:09 )