投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 08 日 18:35:46:
11/08 15:02 アゼルバイジャンとも交渉 米、対アフガン基地利用 外信63
【ワシントン8日共同=杉田弘毅】アゼルバイジャン政府当局者
は七日、対アフガニスタン攻撃を支援するため、米軍が同国の空軍
基地を攻撃拠点として使用することを認める交渉を米国と開始した
ことを明らかにした。交渉でアゼルバイジャン政府はカスピ海油田
開発の障害となっている制裁解除を求め、米国は一年間の制裁停止
などの見返り措置をとる見通しだ。
米国は対アフガン攻撃でパキスタン、ウズベキスタン、タジキス
タンの空軍基地使用を確保しており、アゼルバイジャンの基地使用
が実現すれば、空爆能力がさらに増強されることになる。
アゼルバイジャン政府当局者によると、アリエフ同国大統領は米
中枢同時テロの発生直後に米国の軍事攻撃への協力を表明し、米軍
機の領空通過を認めた。
現在協議が進んでいるのは、空軍基地一カ所を対アフガン攻撃機
の給油、通過拠点として使用し、出撃基地の可能性を検討するとい
うもの。またイスラム国である同国政府がイスラム原理主義テロ組
織の情報を米国に提供することも含まれている。
ブッシュ大統領は十月三十日にアリエフ大統領との電話会談で制
裁解除に賛意を示し、パウエル国務長官が解除権限を持つ米議会に
書簡で「制裁は米国のカスピ海諸国との関係を妨害し、対テロ戦の
制約となっている」と解除を要請した。
経済支援禁止を柱とする制裁は同国とアルメニアのナゴルノカラ
バフ紛争が激化した一九九二年に発効。第二のペルシャ湾といわれ
るカスピ海油田開発を促進する立場から米石油業界が解除を働きか
けてきたが、アルメニア政府の圧力で実現しなかった。
米上院は対テロ戦でアゼルバイジャンの協力は必要として制裁を
二○○二年末まで停止することで合意、下院も年末までに同趣旨の
法案を可決する見通しという。アゼルバイジャン政府当局者は「全
面解除の道は開けた」と述べている。
米政府はアゼルバイジャンに拠点を設けることで、同油田をにら
んだ軍事プレゼンスを確保する狙いもある。
(了) 011108 1501
[2001-11-08-15:02]