投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 06 日 18:42:15:
米国主導によるアフガニスタンへの武力行使が続く中、モスクワのロシア正教会では10月20日、米国の同時多発テロで犠牲になった人々のために祈りを捧げる特別礼拝が行われた。ロシア正教会内ではユーゴ紛争以来、反西欧のムードが高まっていたのだが、この礼拝は、同教会の軌道修正を示すものとなった。時を同じくして、プーチン・ロシア大統領も西側寄りの立場を明確にしている。
モスクワ総主教座のセルゲイ大主教によって行われたこの特別礼拝では、古教会スラブ語で正教会のレクイエムが歌われ、同大主教は「自分のことだけを考える者たちによって、数千人もの罪のない人々の命が失われた。彼らは、神が憎しみと殺戮の自由を人間にお与えにならなかったことを忘れている」と述べたが、アフガニスタンへの武力行使の是非については言及を避けた。21日には、英語を話す正教会信徒のために、モスクワの聖カタリナ教会でも追悼礼拝が行われた。
米国テロ発生以降、モスクワ総主教は、どの立場をとるか難しい選択に迫られてきた。教会指導層は米国への哀悼を示し、追悼礼拝も数多く行った。一方、ロシアでは紛争当事者のどちらにもつかず、独自の道を行くべきとの声もある。