投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 06 日 18:02:26:
ラマダン(断食月)中も攻撃が続けば、メッカに血の雨が降る−。サウジアラビアのファハド国王が、ラマダン中に米軍の攻撃が継続された場合、聖地メッカで数十万人規模の大暴動が発生する可能性を強く示唆した。サウジ政府は1987年、メッカを巡礼していたイラン人巡礼団の反米デモを弾圧し、1000人以上の死傷者を出している。米国とサウジにすれば、「第2のメッカ事件にならなければ…」と神にも祈りたい心境か。
サウジが真剣に悩んでいる。来週末の16日から12月15日までのラマダン期間中、全世界のイスラム教徒がメッカを目指して集結。このとき米軍がアフガニスタンへの攻撃を一時的にでも止めなければ、イスラム教徒は暴徒化し、流血の大惨事になる。それも数十万人規模で…。
5日付のパキスタン英字紙ニューズがイスラマバードの外交筋の話として伝えたもので、強い懸念を抱いたサウジのファハド国王の親書を、サウド外相がパキスタンのムシャラフ大統領に渡し、米国に伝わるよう依頼した。
ムシャラフ大統領は4日に行われたラムズフェルド米国防長官との会談で、サウジの懸念を明確な言葉で伝えたとされ、攻撃中止を求めたという。
実のところ、サウジには2つの苦い経験がある。1979年11月、イスラム過激派がメッカのアル・ハラム寺院を占拠し、サウジ軍と衝突。約200人の死者を出した。この事件の直前、イラン米大使館占拠事件が起きていたため、イランのイスラム教シーア派の犯行説が指摘された。翌80年にはイラン・イラク戦争が勃発し、その契機のひとつとされる。
さらに87年7月にはメッカを巡礼していたイラン人巡礼団が反米デモを敢行し、サウジ政府が弾圧した結果、1000人以上の死傷者を出した。
巡礼期間は来年2月21日からの約1週間だが、ラマダン中にも世界中から信者が集うだけに、大規模な抗議運動や暴動が発生すれば、サウジ政府が鎮圧に乗り出さざるを得ない。流血事件に発展しなければいいが…。ファハド国王の悩みは尽きない。