投稿者 平賀キートン太一 日時 2001 年 11 月 05 日 12:56:48:
亡命中のアフガン元国王へのテロ懸念強まる
イタリアに亡命中のアフガニスタンのザヒル・シャー元国王を標的にしたテロへの懸念が深まっている。「緊迫感は日増しに高まっている」(元国王報道官ムスタファ・ザヒル氏)。伊警察も「最高度の厳戒態勢」を敷いてローマ北部の高級住宅街にある元国王の自宅周辺の警備を強化。自宅内は機関銃で武装した特殊部隊が警護に当たり、テロ攻撃に備え敷地内の潅漑施設をすべて取り払う工事も行った。
タリバン側は暗殺者リストの筆頭に元国王を挙げているとされ、暗殺テロを警告する情報が米政府や伊治安当局に次々と寄せられている。タリバン後の政権構想の核となる唯一の人物で「仮に元国王が暗殺されれば政権構想がとん挫する」(米外交筋)からだ。
この間、タリバン側は元国王の意向を受けてアフガン入りしたハク元司令官を10月26日に処刑。今月1日には元国王側近のカルザイ氏を襲撃するなど反撃を強めている。元国王は先月29日、ローマ市内で行ったハク氏の追悼式にも出席しないなど公的な場にはほとんど姿を見せていない。(ミラノ=小林明)