投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 27 日 20:26:16:
【ワシントン斗ケ沢秀俊】
米国の炭疽(たんそ)菌事件は、同時多発テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏のテロ組織「アルカイダ」とは関係ない米国内の極右過激派の犯行だとの見方が、米捜査当局の間で強まっている。27日付ワシントン・ポスト紙が政府高官の証言として報じた。米連邦捜査局(FBI)などが収集した情報は、いずれも外国のテロ組織との関連が薄いことを示し、炭疽菌の分析からも他国の政府や研究機関は関連していないとみられるという。
捜査はFBIのほか、米中央情報局(CIA)や米郵政監察局が担当している。
同紙によると、FBIやCIAは連日60〜80件の事件関連情報を入手している。情報はいずれもアルカイダや既知のテロ組織とは結びついていないと、複数の政府高官が証言した。
FBIなどは、イスラム原理主義過激派のテロ行為に共感を抱く米国内の極右グループを視野に入れて捜査している。これらのグループは「反政府」「反ユダヤ」の主張が特徴で、イスラム過激派と共通する面がある。同時テロ後、「ユダヤ人と戦うアルカイダへの支持」を表明したグループもあるという。
米政府はアルカイダがさらにテロ事件を起こす恐れがあるとみているが、政府高官は「だれも炭疽菌事件がそれだとは思っていない」と語ったと同紙は伝えている。
この記事は、ウォーターゲート事件報道で知られるウッドワード記者らが執筆したもの。
炭疽菌事件とアルカイダの関連について、ブッシュ大統領は「関連があることを前提にしなければならない」との見解を示していた。一方、アシュクロフト司法長官やモラーFBI長官は一貫して「テロ事件との関連を示す証拠は得られていない」と語っていた。
[毎日新聞10月27日] ( 2001-10-27-19:59 )