投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 01 日 18:33:49:
11/01 08:05 ビンラディン氏引き渡さず タリバン内の結束強化か 外信08
【カンダハル(アフガニスタン南部)1日共同=村田誠司】アフ
ガニスタン・タリバン政権のムタワキル外相は十月三十一日、同政
権の本拠地カンダハルで、共同通信など一部外国人記者と会見、米
中枢同時テロの最重要容疑者ウサマ・ビンラディン氏の引き渡しを
拒否する方針に「変更はない」と言明し、この問題で妥協の余地は
ないことを強調した。
穏健派と目される外相が、身柄引き渡しを断固拒否する強硬姿勢
を示したことは、タリバン指導部が激しい空爆に危機感を募らせ、
結束を強めたことを示しているとみられる。
タリバンの対外関係の窓口役を務める外相が外国人記者と会見し
たのは九月十一日のテロ後初めて。
外相はビンラディン氏の生死や居所については明らかにしなかっ
た。
また、一時流れた自らのパキスタン亡命説を「間違い」と否定し
た上で、最高指導者オマル師ら強硬派と穏健派の内部対立について
も「政策決定過程に変更はない」と一蹴(いっしゅう)した。
軍事面では「勝敗は兵器の力ではなく、人民の士気と献身で決ま
る」と、軍事力で圧倒的に優位に立つ米軍への抗戦に自信を示すと
ともに、当面は反タリバン勢力「北部同盟」の攻勢から首都カブー
ルを防衛することに全力を挙げる方針を示した。
さらに「米軍の攻撃を非難するイラン、イラク、サウジアラビア
、カタールに感謝する」と一部イスラム諸国の支持を得ていること
を強調、孤立化からの脱却を模索していることも示唆した。
米国に対しては「和平への対話の扉を閉ざしたのは米側で、タリ
バンではない」と批判した上で、「超大国がアフガンのような貧し
い国を攻撃するのは恥ずべき行為だ」と、空爆の早期停止を求める
本音ものぞかせた。
(了) 011101 0804
[2001-11-01-08:05]
11/01 08:05 ムタワキル外相会見要旨 外信02
【カンダハル(アフガニスタン南部)1日共同】アフガニスタン
・タリバン政権のムタワキル外相の発言要旨は次の通り。
一、タリバン内での政策決定過程に変化はなく、強硬派と穏健派
の対立は起きていない。
一、和平への対話の扉を閉じたのは米側で、タリバンではない。
一、闘いに勝利するのは兵器の力ではなく、人民の士気と献身だ
。
一、ウサマ・ビンラディン氏の引き渡し要求には応じない。
一、北部同盟の攻勢から首都カブールを守るため最善を尽くす。
一、米国のアフガン攻撃を非難するイランやイラク、サウジアラ
ビア、カタールに感謝する。
一、わたしのパキスタン亡命説は間違い。
一、米情報部員の拘束について情報はないが、(可能性を)否定
はしない。
一、(ビンラディン氏のテロ組織)アルカイダのテロ関与につい
ては米国が証明する責任がある。
一、世界の人権擁護団体が米国によるアフガンへの(攻撃という
)テロ行為を黙視しているのは疑問。
一、超大国の米国がアフガンのような貧しい国を攻撃するのは恥
ずべき行為。
一、タリバンはパキスタンの傀儡(かいらい)政権ではない。
一、米中枢同時テロを容認しない。
(了) 011101 0804
[2001-11-01-08:05]