投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 26 日 17:45:00:
【イスラマバード26日=夕刊フジ特電】
パキスタンのウルドゥ語紙「ドペハル」は25日付の朝刊で、タリバンの最高指導者、オマル師=写真=のインタビュー記事を掲載した。22日以降にカンダハル近郊で行われたというインタビューの中でオマル師は、首都カブールからの撤退についてはあくまで反撃のための戦術であることを強調。また、米軍の爆撃で自分の身が危機一髪の事態に直面していたことも明らかにした。
同紙によるとオマル師はまず、カブール撤退が軍事的作戦だったとしたうえで、「北部同盟は支配権をめぐって必ずもめる。その時タリバンが反撃し再制圧する」と語った。そして、反撃の機会を狙って、タリバン工作員が北部同盟の組織内ですでに活動していることを明らかにした。
また、すでにタリバン離れが顕著なパキスタンとの関係については「われわれは今後もパキスタンとは信頼できる兄弟で、兄に接する気持ちで対応する。パキスタンを重視している」と語り、パキスタンを「最後の頼みの綱」と考えていることをアピールした。
アフガニスタンの新政権樹立への見通しに関しては、ザヒル・シャー元国王派を推す米国と北部同盟を推すロシアの間で「新たな冷戦」に発展する可能性があることを指摘する一方、25日にはラジオ放送を通じて国民に「イスラム教に厳格ではない北部同盟が国家をつくれば、信条的についていけない国民が出て、国としてまとまらない」との見方を伝えたという。
最後に、10月12日の米軍の空爆で車を降りた直後にオマル師が乗っていた車が爆撃されたことを明らかにし「あと5分(下車が)遅れていれば死んでいた」と話したという。